Q16
11巡目のダマリャンメン待ちが和了率77.1%もあると判断しているのはかなり意外でした(『統計学のマージャン戦術』では、12巡目のダマリャンメンが和了率57%)。
リーチにはベタオリする他家が一定数出てきますが、ダマならテンパイを目指すうえで不要になる牌は切られると期待できるので、ダマ和了率はリーチに比べて場の影響を受けやすいと言えます。アガリ率77.1%というのは全体平均から見ればかなり高いですが、河から他家3人ともアガリに遠い可能性が高そうですし、こちらもダマテンを特別警戒されやすい河とは言えません。リーチすれば全員降りてくる公算が高い一方、1枚も見えていないが、テンパイを目指す過程で切られないというのも考えにくいとなると、アガリ率にかなり差がついているのも分かるような気がします。
順位で大差がついているのは巡目が深いからというだけではなく、既に南2局と残り局数が少ないことも影響してそうです。残り局数が少なくなればなるほど、勝負手が空振りしたときの損失を取り戻すことが難しくなります。「局収支では大差無し」だと「どちらでもよい」ように聞こえますが、実際には「点数状況の影響を受けやすい」と考えた方がよさそうです。
Q17
今回は巡目が早いのでアガリ逃しても放銃に回る可能性がかなり低いことから僅かながら打リーチ有利となりました。
実戦では今回のように早々とテンパイが入ることより、他家に放銃する可能性も踏まえたうえで待ち選択をする必要があることの方がずっと多いですから、リーチして出アガリ1翻差止まりであれば、基本的に低打点良形に受けた方がよいでしょう。1翻+10符(ただし低打点良形がリーチして2翻以下)なら高打点悪形テンパイに受けます。ただ、相手を降ろせそうなら普段以上にアガリにくい高打点の手を狙いにいってもよいということは押さえておくとよいかもしれません。
手変わりがほとんどないにも関わらず、役無しダマでも和了率に大差がつかないのは、おそらくダマにしたところで次巡アガリ牌をツモらなければリーチすることを前提にしているためと思われます(をツモることもあるので打ダマはリーチよりもアガリ率が高くなっている)。しかし1巡待っただけでも順位で0.03も差がついていることから、何となくダマにすることはやはり損と言えそうです。
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