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ネマタの戦術本レビュー第567回「麻雀AI戦術 著:水上直紀  その7」

ネマタの戦術本レビュー第567回「麻雀AI戦術 著:水上直紀 その7」

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Q14

 Q6に実際の放銃率の求め方が書いてありますが、他の数値も、「切った牌が通った場合」のデータなので、(100−(現時点の放銃率))%を掛けたものが実際の値になります。よって、打リーチの和了率は約38.7%、放銃率は約30.9%。打リーチの和了率は約34.2%、放銃率は約26.4%。(和了率)−(放銃率)の値は互角に近いですが、満貫以上確定ならドラで振り込んだとしても和了点の方が明らかに放銃点より高いのですから、和了率が高い打が有利と言えます。打点も打リーチならロンで裏無しでも跳満になることから若干有利です。

 もしが安牌なら、打リーチの和了率は39.2%と打リーチより高くなりますし、放銃率は大差。これなら明確に打有利と言えます。が安牌とまでは行かなくても、和了点が放銃点より低い(子のリーチへ一発以外で放銃した時の平均点が約5300点(『統計学のマージャン戦術』より)、親の仕掛けを5800点とするなら、リーチして30符3翻未満の手なら和了点の方が低くなる)のであれば、今回くらい現時点の放銃率に差があれば打リーチも候補に入りそうです。このあたりの計算を実戦で行うのは人間にはほぼ不可能なので、本書を参考にあらかじめ目安を作っておきたいですね。

Q15

 飛ばしてトップなら期待最終順位はもちろん1位。打リーチでも高めをツモって裏ドラが乗ればトップとはいえ今回の結果なのですから、アガリまでの手数が同じなら、受け入れがかなり狭くてもアガった時に確実に逆転できる受けを残した方がよいということが分かります。

 これがアガりまでの手数に差がある場合はアガリ率そのものに大差がつくので、裏ドラに頼った方がよい場合も多いでしょう。今回のように下位者に逆転されるリスクが少ない局面であっても打リーチが大差で有利とまではいかないのですからなおさらです。

 例えばツモった牌がではなくなら、をツモってからリーチしてツモればトップ確定とはいえ、手変わりがかなり薄いので即リーチして一発、裏、に期待します。ツモは更に高め条件になりますが、ツモリーチと変わらないと考えれば手変わりを待つよりは打リーチでしょう。

 ツモなら打としてのダブ567三色、ツモでダブイーペーコーを狙う手もありますが、いずれにせよ手変わりしたうえに更に高めか単騎をツモる必要があるので単騎テンパイに取る方がよさそうです。ただし単騎テンパイにとった場合に、やツモれそうな牌を引くまで待ってからリーチした方がいいのか、打リーチ(の方が裏ドラになりやすい)でツモ裏にかけた方がよいのかは迷います。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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