第1章 5
テンパイしたけれども、のみ手のうえに待ちが苦しいとなると、そもそもテンパイ以前の段階でより優秀な手への手変わりを目指すべきことが多いものです。手作りや手変わり基準については次章で取り上げられています。まずは手牌に着目しましょう。
本書の牌図のように手変わりが乏しく、たまたま前巡に必要牌が切られたために待ちがあまり残っていないテンパイになってしまう場合もあります。その場合はまずは局面に着目しましょう。今回は南場でラス目の親番。たとえリーチせずに放銃を回避できたとしても、局が流れれば順位を上げることが困難になります。これなら放銃も横移動も大差無いのですから明確に即リーチすべきと言えます。
本書では他家の打ち筋によって判断を変えるとありますが、それなりには実力がある他家と同卓しているのであれば、押し引き判断はそれほど大きくは変わりません。むしろリーチによく降りるタイプほど、押し返された時は悪形のみ手リーチが損になるとも言えます。押し返すに値する手が入っているかどうかもある程度局面から判断できるので、あくまで手牌、局面中心に判断。そのうえで判断が難しい場合は他家の打ち筋を考慮するというのが個人的には無難だと考えます。
第1章 6
後手なら先制テンパイの時よりリーチしないケースも増えます。降りた方がよい手で追っかけリーチをしないというだけでなく、本書の牌図のように、押すに見合う手であっても、そのまま追いかけリーチを打つよりは、ダマにすることでリーチ者以外からの他家の出アガリや手変わりに期待した方がよい場合もあります。
先制リーチの優位性に限らず、麻雀戦術は分かりやすさの観点から、「◯◯すべき」「◯◯で十分」という形で結論付けられることが多々あります。しかしながら実戦は常に打牌同士の比較です。より優秀な打牌選択を見落とさないためにも、重要な局面では特に牌を切る前に一呼吸おくことを意識しておきましょう。
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