第1章 3
リーチしても打点が倍にならず、ダマでもツモって満貫に届くことから5200(ダマ40符3翻)はダマというのもよく言われてきたセオリーですが、リーチしていればツモって裏ドラが乗れば跳満に届きます。打点を額面通りにとらえるとリーチを過小評価しがちです。
とはいえ、ダマで5200に届くとなればダマにする機会も増えるのは確かです。ツモれる機会が多い序盤なら基本リーチ(ただし悪形待ちの中で良形変化が多いものはダマ)、中盤は良形リーチ悪形ダマ、終盤は基本ダマとします。
基本をふまえたうえで微妙なケースについては、本書にある通り、「ダマで出やすいか」「他家がアガリに近そうか」で判断します。アガリに近い相手が降りるのであれば、「相手が降りる」ことはむしろメリットになる場合さえあるのでリーチ有利になりやすいと言えます。このあたりは具体的に基準を作るのが難しく、基準にこだわり過ぎて局面に応じた柔軟な選択が出来なくなるのも損なのである程度感覚的に判断してもらっても構いません。
第1章 4
昨今の研究ではリーチ40符2翻の悪形であっても先制リーチ相手に追いかけるのが悪くないことが分かっているので、先制ならなおのこと放銃リスクは気にせずにリーチすべきと言えます。
前回から申し上げているように、リーチには過小評価されがちな要素が多数あります。特に悪形テンパイでも原則はリーチというセオリーについては、浸透するまで結構な時間がかかりました。
本書は理論だけでなく、筆者の経験談を交えたうえでリーチの優位性が説かれています。昨今の戦術書はいずれもリーチの優位性が説かれていますが、それでもまだまだ、「麻雀は綺麗な手をアガることが重要」「リーチは仕方なくかけるもの」という意識が抜けない人も少なくありません。リーチ判断に限らず、自分の打ち方の癖が抜けずに勝ち切れずにいる打ち手にとって、本書の内容は特に参考になることでしょう。
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