- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第一章 分析7
中盤に悪形でテンパイした場合、良形テンパイのために手変わりを待てるのは3巡程度。麻雀牌は34種なので手変わりの目安はおよそ11種。
4連形×2のくっつき1シャンテンでも良形テンパイになる受けは8種止まりなので、待ちが場に多く切られて相当アガリにくい場合を除き、良形変化のためだけに手変わりを待てるのは単騎テンパイに限ります。
メンツの数牌単騎の場合、123、789のシュンツは2種、他のシュンツは4種、19牌のアンコは2種、28牌のアンコは3種、他のアンコは4種、字牌単騎は最大で7種、ドラ単騎への手変わりが1種あるので、一般的には手変わりを待つことが多いのですが、ここからフリテンになる場合や場にかなり切られているものを除くと中盤でも基準を満たさないことも少なくありません。
テンパイ以前により有利な待ちでテンパイしやすい形を目指すべきことも多いですが、毎回待ちを選べる手ばかりとは限りません。手変わり基準を満たさず、ダマでは役無し、あるいはリーチによる加点のメリットが大きい場合は、アガリやすいとは言い難い数牌単騎でも即リーチを打つべきです。
ノベタン、亜リャンメン待ちと単騎待ちを比較する場合もあります。基本は枚数が多い方に受ければいいのですが、字牌単騎なら一般論でも比較的アガリにくそうなノベタンに勝ることが多いので、60ページのように数牌でも山に残っている可能性が高く出アガリも期待しやすいならノベタン、亜リャンメンに受けないこともあります。
本書にある通り、常に場をよく見て他に選択肢がないかを意識するようにしたいものです。
現代麻雀の神ワザ
本書は日本最大のネット麻雀サイト「天鳳」における鳳南(鳳凰卓の東南戦)で、麻雀強者の牌譜を見続けてきた「鳳南研究所」による書き下ろしの麻雀戦術書です。
「強者の共通点はびっくりするほど少ない」と筆者は言います。
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