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ネマタの戦術本レビュー第933回「『超メンゼン主義麻雀』編 その3 著:リツミサン」編

ネマタの戦術本レビュー第933回「『超メンゼン主義麻雀』編 その3 著:リツミサン」編

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

20p 5ブロックが足りていないですが中張牌にくっつけばクイタンの5ブロックが揃う形。役牌を鳴くかどうかの判断に近いです。鳴いても打点が下がりにくいドラ3なら鳴きの一手とみます。

ドラ1止まりでも鳴くかどうかとなると、親なら「守備よりアガリ率重視」で鳴き、子ならスルーを選ぶことが多そうです。元々メンゼンでテンパイしやすいなら、むしろ親は「アガリ率より打点重視」で子よりもメンゼン重視で進めるケースもあります。積極的にアガリを目指すと考えると混同しやすいので区別しておきましょう。

21p メンゼンでメンツになりにくいところを鳴いてテンパイに取れるなら、安手であっても大抵テンパイ取り有利。タンピン系の手と異なり、役牌手はメンゼンで進めても打点が上がりにくいというのも鳴き寄りになる理由です。

22p を仕掛けるなら鳴いて打ではなく、ホンイツとドラ引き両方を残す落としが後々安牌を抱えやすいこともありよさそうです。役牌はスルーすると残り1枚なので、一旦鳴いてから他の字牌に重なりに期待した方がよいと考えるか、一旦スルーしても最後の白は誰がツモっても出すことが多いので、染め手のターツが揃えやすくなってから鳴くと考えるのか、鳴き派とメンゼン派で意見が別れやすい問題と言えます。トップ目とはいえ、東場で親番ならさほど判断を返るほどではないと判断してどちらかと言えば鳴いてそうです。

23p 鳴いて西家直撃なら2900になってもトップ終了。北家とは満貫ツモで逆転されるとなると、安牌よりはアガリ率優先で仕掛けてそうです。「リーチを打ちたい状況でない」というよりは、「役無しでもリーチしない方がよい」局面になりやすい点数状況ならスルーしそうです。

リツミサンの『超メンゼン主義麻雀』

小さい上がりをリスクを回避しながら積み重ねていくのが良しとされる天鳳。平均フーロ率3~4割が当たり前という中にあって、フーロ率2割2分という驚異的な少なさでハイアベレージを続けている異色のプレーヤーがいます。それがリツミサンです。

鳴かなければ手牌が複雑になり、より正確な状況判断能力や読みの力が要求されるのが麻雀。リツミサンの麻雀の特長はまさにその正確な状況判断と読みの確かさにあります。本書でリツミサンが何を、どう考えて麻雀を打っているか、その全貌を見ることができます。

また、「ミスからどのように学べるか」「読みは相手より自分の手を見返すほうが効率よく学べる」など、上達のアドバイスが随所に書かれているのも本書の大きな特長。 一冊を通して読めば、これまで自分が考えたことがなかったような麻雀の捉え方や新しい選択肢が必ず見つかるはずです。 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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