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ネマタの戦術本レビュー第1176回「『平賀聡彦のガムシャラ麻雀』編 その4 著:平賀聡彦」

ネマタの戦術本レビュー第1176回「『平賀聡彦のガムシャラ麻雀』編 その4 著:平賀聡彦」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるもの、または更に掘り下げたい部分等を取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

▼書籍版


▼Kindle版

1の巻 侍Aリーガー(麻雀との出会い 麻雀にのめり込む ほか)
2の巻 初タイトル、RTD優勝!(麻雀プロ団体対抗戦 団体戦メンバー ほか)
3の巻 二冠達成 モンド優勝!(モンドチャレンジマッチ 第19回モンド杯 ほか)
4の巻 侍プレイバック(侍プレイバックって何? プレイバック パート1 ほか)

※実戦譜が掲載されている四の巻のみのレビューとなります。

プレイバック パート4

今回のような待ち選択を考える際に押さえておきたい知識を列挙します。

・リャンメン(8枚)をシャンポン(4枚)にしても和了率は半分にならない(シャンポンが両方無スジ中張牌として、巡目が十分にあるなら7割5分程度)。

・リャンメン(6枚)の和了率は、リャンメン(8枚)とシャンポン4枚の和了率の中間よりはやや高い(8枚を4枚にしても和了率は半分にならないが、4枚を0枚にすると和了率が0になるように、待ちの枚数が少ないほど1枚減ることによる和了率低下の影響が大きい)。

・スジ待ちカンチャンは、リャンメンと無スジカンチャンの和了率の中間程度

・ただし宣言牌のスジ待ちカンチャンについては、スジ待ちカンチャン全体と無スジカンチャンの和了率の中間程度

・シャンポンとカンチャンは、牌の使われやすさ、出アガリやすさに大差なければシャンポンがややアガリやすい

・字牌と何らかの数牌シャンポン待ちは、字牌を止められやすい要素がなければリャンメン相当のアガリ率。

リャンメンに受けた場合は見た目枚数6枚、シャンポンに受けた場合は4枚ですが、についてはスジ待ちかつがポンされ、も手牌に3枚あるので、数牌にもかかわらず字牌と同程度に他家に使われづらいと言えます。出やすさについては宣言牌のスジなので字牌待ちには及びませんが、字牌と同程度に近い和了率が期待されます。

も序盤からが別の他家からそれぞれ1枚ずつ切れているので、無スジの中では他家に使われづらく、山に残っている可能性が高いとみます。

字牌と数牌シャンポンが(数牌のアガリやすさを問わないとしても、)、通常のリャンメンに匹敵する和了率になるのですから、無スジの中では使われにくいと、スジの中でも字牌に近いのシャンポンであれば、残り6枚で特にアガリやすい要素がないリャンメンよりアガリやすいと言えそうです。

本書では、「ゴツゴツした手牌はゴツゴツに。」と表現されていますが、言い換えればトイツやコーツが多い手牌はトイツ、シャンポン待ちを重視するということ。打点差があるケースはともかく、打点差が無い場合については、リャンメンをあえてシャンポンにするのは単純に損な選択です。

しかし条件が揃えば、今回のようにシャンポン待ちを選ぶこともあります。アガリやすいシャンポンがあるということは、他家にポンされたり多数切られるなどして、その周辺でシュンツを構成することが難しくなることが多いもの。シュンツを構成するのが難しいのですから、必然的に手牌はゴツゴツしたトイツやコーツの多い形になりがちです。

つまり、ゴツゴツした手牌だからといってリャンメンをシャンポンにすることはないですが、あえてリャンメンに受けずにシャンポンにすることが有力になる場合は、手牌がゴツゴツしたものになっている事が多いということは言えるのではないでしょうか。

このような現象を「トイツ場」と言われることもあります。しかし、今回はソーズはシャンポン待ちがアガリやすくなっていることは言えても、マンズやピンズもシャンポン待ちがアガリやすくなるとは言えません。「場」という表現は全体的な傾向と考えられがちなので、何かと語弊があるように思われます。トイツ場かどうかではなく、あくまで特定の牌の使われやすさや出やすさを踏まえたうえで待ちを選択することをお勧めします。

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RTD、モンド優勝の麻雀侍が自らの麻雀人生を語る

「あなたにとって麻雀とは何ですか?
と聞かれたらボクは『生きざま。己を表現するもの』と答えるだろう」(まえがきより)

自らの生きざまを麻雀で表現する平賀聡彦プロ。その超攻撃的な雀風でファンを魅了しながらもRTDリーグ2017優勝、第20回モンド杯優勝と結果を出し続けています。

本書はその平賀プロによる初の麻雀本です。戦術書というより、平賀プロがこれまで麻雀とどのように関わり、どんな麻雀を打ってきたか、そのときどんなことを考えていたかを語る内容になっています。

本書で平賀プロの麻雀(=生きざま)に触れ、こんな打ち方もあるのか、こんな考え方もあるのか、と麻雀の新しい可能性を見つけていただければ幸いです。

1の巻 侍Aリーガー(麻雀との出会い 麻雀にのめり込む ほか)
2の巻 初タイトル、RTD優勝!(麻雀プロ団体対抗戦 団体戦メンバー ほか)
3の巻 二冠達成 モンド優勝!(モンドチャレンジマッチ 第19回モンド杯 ほか)
4の巻 侍プレイバック(侍プレイバックって何? プレイバック パート1 ほか)

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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