- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるもの、または更に掘り下げたい部分等を取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
▼書籍版
▼Kindle版
1の巻 侍Aリーガー(麻雀との出会い 麻雀にのめり込む ほか)
2の巻 初タイトル、RTD優勝!(麻雀プロ団体対抗戦 団体戦メンバー ほか)
3の巻 二冠達成 モンド優勝!(モンドチャレンジマッチ 第19回モンド杯 ほか)
4の巻 侍プレイバック(侍プレイバックって何? プレイバック パート1 ほか)
※実戦譜が掲載されている四の巻のみのレビューとなります。
プレイバック パート7
3着から2着に上がると2万点。1着に上がると5万点。5万点ともなれば点数だけ見れば親の役満より上。麻雀は点棒のやり取りを行いますが、実は対局の最後に(実際の点棒を使用しないにもかかわらず)とてつもない点棒移動が起こるゲーム。目先の点棒ばかりにこだわらず、順位を意識した打ち回しができることが強者になるための必須条件と言ってもよいでしょう。
今回は大三元放銃にならない限りは着順が落ちない3着目のオーラス親。対門が大三元である可能性がよほど高いと読めるのでなければ押し得と言ってよいでしょう。
その大三元の可能性も、結構レアケースであると言えます。ポイントは3フーロからのカンチャン落とし。もしポン打の時点でテンパイなら。ここから手変わり牌を引いて打となりますが、が当たり牌になるのはが雀頭かつ、手変わり牌としてを引いたケース。対門はトイトイでも逆転できるのですから、雀頭部分がである可能性は特別高いとは言えません。
ポン打の時点でノーテンなら、のような手牌で、の部分でメンツを作って小三元の満貫狙いが考えられます。テンパイからの待ち替えよりこちらの可能性が高いと言えます。何故ならテンパイからの待ち替え()であるなら、を手出しするのはを引いた時だけですが、ノーテンのケースはに代わる安牌やメンツを構成しやすい何らかの牌を引いた場合にもが手出しされるためです。
ノーテンのケースでが当たりになるのは、が雀頭でを引いた場合。あるいはからメンツが完成して単騎になった場合。大三元になるのは前者のみです。ノーテンになる形からのを切っているので逆転手狙いでを持っている可能性は高いですが、がドラであっても同じ手順になるので、このパターンでも半分弱はを持っていないと考えられます。
よっては切ってしまった方がよいと考えられますが、小三元に当たる可能性は十分あるところ。が手出しされる前にを切るタイミングがあればそうしそうです。ただし、大三元に当たる可能性自体はの手出しが入る前の方が高い(最初から大三元のメンツ候補が揃っていた可能性を否定できない)ことは念頭に置いた方がよいかもしれません。
もし西家が単騎の満貫テンパイ(ツモかトップ目直撃でトップ、他は2着止まり)だったとして、ここで東家から切られたを見逃すかどうかの判断も気になるところ。狭い待ちのテンパイを見逃すケースがあまりなく、を切ってきた東家からすぐテンパイが入りそうという理由で私も和了ってしまいそうですが、東家の打ち筋と立場を踏まえれば今回のようにアガリに遠いところからの切りも有り得ますし、仮にすぐリーチが入ったとしても、リーチ棒が出ることで今度はどこから和了ってもトップになります。そこまで意識が向いていれば、確かに見逃しが有力という結論に至りそうです。
必勝!麻雀実践対局問題集
RTD、モンド優勝の麻雀侍が自らの麻雀人生を語る
「あなたにとって麻雀とは何ですか?
と聞かれたらボクは『生きざま。己を表現するもの』と答えるだろう」(まえがきより)
自らの生きざまを麻雀で表現する平賀聡彦プロ。その超攻撃的な雀風でファンを魅了しながらもRTDリーグ2017優勝、第20回モンド杯優勝と結果を出し続けています。
本書はその平賀プロによる初の麻雀本です。戦術書というより、平賀プロがこれまで麻雀とどのように関わり、どんな麻雀を打ってきたか、そのときどんなことを考えていたかを語る内容になっています。
本書で平賀プロの麻雀(=生きざま)に触れ、こんな打ち方もあるのか、こんな考え方もあるのか、と麻雀の新しい可能性を見つけていただければ幸いです。
1の巻 侍Aリーガー(麻雀との出会い 麻雀にのめり込む ほか)
2の巻 初タイトル、RTD優勝!(麻雀プロ団体対抗戦 団体戦メンバー ほか)
3の巻 二冠達成 モンド優勝!(モンドチャレンジマッチ 第19回モンド杯 ほか)
4の巻 侍プレイバック(侍プレイバックって何? プレイバック パート1 ほか)
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