- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるもの、または更に掘り下げたい部分等を取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
▼書籍版
▼Kindle版
1の巻 侍Aリーガー(麻雀との出会い 麻雀にのめり込む ほか)
2の巻 初タイトル、RTD優勝!(麻雀プロ団体対抗戦 団体戦メンバー ほか)
3の巻 二冠達成 モンド優勝!(モンドチャレンジマッチ 第19回モンド杯 ほか)
4の巻 侍プレイバック(侍プレイバックって何? プレイバック パート1 ほか)
※実戦譜が掲載されている四の巻のみのレビューとなります。
プレイバック パート5
オーラストップ目で2着目からリーチが入り、振っても降りてアガられてもほぼ2着。自分がテンパイなら巡目が十分あってリーチ者の待ちが絞りにくいのであれば押すところとですが、今回は巡目が深いうえにリーチの待ちが結構絞れています。流局は一人ノーテンでもトップを維持したまま続行できるので、半荘一回の順位点込みの期待値であれば降りるのがよいでしょう。
しかし、本局はトータルポイントを競う大会決勝卓の折り返し地点。ここで放銃しても下家とは既にポイントで大差がついているうえに、トータルトップの上家がラスのまま終えられるので自分がトータルトップに立つことができます。一方ここで下家に満貫をツモられると自分が2着に落ちるうえに上家が3着に浮上。降りたことで放銃以上に悪い結果が起こり得ると考えれば、押した方がよいという結論になりそうです。
『リードは守るものじゃない、広げるものだ』とは、全員優勝を目指す大会形式ではなおのこと意識されて然るべきでしょう。半荘一回単位の勝負であれば、現状の着順を守りきれば十分とみトップを目指さない打ち手が出ることも多くあります。そうすると一度トップに立った打ち手が、リードを守っているだけでトップを維持できる展開も多くなります。
しかし、全員がトップを狙うとなれば、放銃リスクを冒してでもアガリを目指してリードを広げにいかなければ逆転される展開も多くなります。そのうえでトータルポイントを競う大会形式では、今回のように、「ツモられるより放銃した方がマシ」といった特殊な事態も出現し得ます。もしこうした形の大会に参加する機会があれば、普段の対局と押し引き判断がどう変わるかについて予め把握しておくようにしたいものです。
必勝!麻雀実践対局問題集
RTD、モンド優勝の麻雀侍が自らの麻雀人生を語る
「あなたにとって麻雀とは何ですか?
と聞かれたらボクは『生きざま。己を表現するもの』と答えるだろう」(まえがきより)
自らの生きざまを麻雀で表現する平賀聡彦プロ。その超攻撃的な雀風でファンを魅了しながらもRTDリーグ2017優勝、第20回モンド杯優勝と結果を出し続けています。
本書はその平賀プロによる初の麻雀本です。戦術書というより、平賀プロがこれまで麻雀とどのように関わり、どんな麻雀を打ってきたか、そのときどんなことを考えていたかを語る内容になっています。
本書で平賀プロの麻雀(=生きざま)に触れ、こんな打ち方もあるのか、こんな考え方もあるのか、と麻雀の新しい可能性を見つけていただければ幸いです。
1の巻 侍Aリーガー(麻雀との出会い 麻雀にのめり込む ほか)
2の巻 初タイトル、RTD優勝!(麻雀プロ団体対抗戦 団体戦メンバー ほか)
3の巻 二冠達成 モンド優勝!(モンドチャレンジマッチ 第19回モンド杯 ほか)
4の巻 侍プレイバック(侍プレイバックって何? プレイバック パート1 ほか)
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