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ネマタの手組の達人 第11回

ネマタの手組の達人 第11回

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今回の手牌がそうですが、メンツを0個、ターツとトイツを6個以上、トイツを2〜3個にすると、14牌から何を切っても3シャンテンの手牌になります。打ち手の好みで打牌が大きく分かれるタイプの何切るを作る際に使いやすい手牌パターンです。

シンプルに浮き牌を切る打が多数派でしたが、先述した通り浮き牌を残しても3シャンテンを維持できます。1メンツ出来た後でもが残っていれば、ドラ引き、タンピン三色への変化を残せるので打以外の選択肢も候補に上がります。

最大限にタンピン三色を追うなら打。234、345、456と三通りの三色が考えられます。「三色が複数狙える」ということは、「全部崩れやすい」ということでもあるので評価としてはさほど高くないのですが、1巡目ならをポンしてのみ手で終わらせるよりは高打点を追いたいところなので十分有力と言えそうです。

しかし今回はソーズとでメンツ候補が4つあるので、ターツを落としていく途中で新しくソーズか字牌でメンツ候補が出来ればホンイツへ移行する手があります。そこで三色、ドラ引きとホンイツを両方見るピンズのリャンメン落としも候補に上がります。ピンズを落とすにしても4択になりますが、タンヤオと赤ドラの使いやすさで打か打。ピンズを落とすなら345三色には滅多になりませんが、1巡目なら外側から切って河を目立たなくしておくに越したことはないとみて一応打を候補としました。

それでは何を切るのが良いのかという話になりますが、今回は「打ち手の好みで打牌が大きく分かれるタイプの何切るを作る」ことを目的としました。よってどれを選んでも好みの範疇として差し支えないと予め断ったうえで、想定解はピンズ落としの打です。

今回の問題の元ネタは2013年2月にハートランドのHPに掲載された何切るですが、この牌姿では流石に浮き牌のマンズ切りが良さそう。しかしピンズのターツをカンチャンにするとカンチャン落としを選びやすい。ピンズの二度受けリャンメンはそのままにしてドラを変えることにしました。そうすれば字牌のトイツ落としも候補になるので三択にしやすくなります。

しかし単にドラを変えると今度は字牌トイツ落としがかなり強くなります。出題者心理としては、解答者が選びづらいリャンメン落としを想定解にしたいところ。よって字牌を役牌、それもにしました。ホンイツが狙えると申しましたが、実は僅かながら緑一色が狙える手牌にもなっています。

そしてドラを何にするかですが、マンズの浮き牌そのものがドラだと流石に誰しも浮き牌を残すところ。1つずらしてもまだ明確に浮き牌残し有利とみたので、2つずらしとしました。ピンズを落とすにしても落としを候補に入れたかったので、234三色が狙えるようにマンズ浮き牌を、ドラを234絡みのとしました。意見が分かれやすそうな何切る問題は、こうした出題者心理を踏まえたうえで考えてみるとより一層楽しめるようになると思います。

その他の選択として打はどうでしょう。ツモでもメンツが出来るというのもありますが、真の狙いは緑一色狙いの河作り。第一打にを切ってまさかソーズはあるまいと読んだ他家から出アガリできればまさに伝説。もし短期戦で結果を決める大舞台の対局でこの配牌が来たのであれば、話題性のためにも狙ってみたいものです。

手組の達人第12回

東1局東家1巡目 ドラ

 

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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