第224回で大食い番組の話を少ししましたが、他に当時楽しみにしていたものと言えばクイズ番組。特に、「アメリカ横断ウルトラクイズ」「1億2000万人のクイズ王決定戦」が好きでした。一芸に秀でた一般人が、その圧倒的な知識と技術で一躍お茶の間のスターになる。好きになった理由もこの点から共通しています。子供心に、「将来はクイズ王になりたい」と思ったものです…とはならず、視聴するのは好きだけど自分で学ぼうとまではしない知的好奇心が低い人になってしまいました。もう少し知的好奇心が高ければ、東大を出られたかもしれません(笑)
競技路線とエンタメ路線は相反するものではなく、競技路線が確立すれば、それがそのままエンタメ路線として受け入れられると主張しましたが、麻雀の場合は「運要素が強い」という大きな壁があります。実力が分かりづらいという理由から、競技路線よりもエンタメ路線という傾向が強くなるのも致し方ないことかもしれません。
そこで、麻雀よりずっと運要素が低く、エンタメとしても長年受け入れられてきた、「クイズ」を麻雀でも持ち出してみてはどうかと考えました。プロ試験で出題されるような多メンチャン問題や受け入れ枚数問題から、麻雀に関する雑学まで。麻雀というジャンルに絞っても多種多様な問題を作ることができます。
ネットで麻雀を覚えてそれなりに打てるようになった人が、麻雀プロの試験問題を解いてみようとしたけど全く分からなかったという話を結構聞きます。優秀な戦術本や戦術系サイトこそ増えましたが、戦術関連以外はそうでもなく、むしろ目に触れる機会が減ったので、最近麻雀を覚えたという人には案外難しいものなのだと気付かされました。
「どんな形のメンチンでも一瞬で待ちを見抜ける」「あらゆる麻雀雑学に精通していて、麻雀の話ならいくら話してもネタに尽きることがない」。麻雀クイズであれば長年麻雀界に携わり、日々研鑽を怠らなかったプロの凄みを視聴者にも分かりやすい形で見せることが可能です。視聴者にとっても、自分の知らなかった麻雀の楽しさ、面白さを確認することができるという点で、エンタメとしても十分通用するコンテンツになるのではないでしょうか。
私としても来年辺りを目処に、「麻雀王」と題して、麻雀関連でありさえすれば何でもありの麻雀クイズを通じて、読者とともに麻雀界の魅力を再確認していければと思うところです。