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卓上でヨシ!麻雀暗記ノート 第21回 牌効率(その4) 「中ぶくれ」「亜リャンメン」を生かそう

卓上でヨシ!麻雀暗記ノート 第21回 牌効率(その4) 「中ぶくれ」「亜リャンメン」を生かそう

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最高位戦日本プロ麻雀協会では、この時期、「飯田正人杯 最高位戦Classic」というタイトル戦が行われており、他の団体の方々も含め、多くの選手が挑戦しています。私も6月30日に予選に出場します。

このタイトル戦は、「最高位戦Classicルール」で行われます。このルールでは、裏ドラや一発がありません。また、連荘できるのは、親がアガった時だけです(テンパイしているだけでは連荘できない)。普段のルールとは、リーチ判断や、押し引きが変わってきます。麻雀の奥深さを味わえる機会として、楽しみにしています。裏ドラや一発がないルールで対局できる機会があれば、ぜひ皆様も一度体験してみてください。

さて、前回は4連形の強い形をご紹介しました。強い理由の一つは、1ブロックにも2ブロックにもとりうるので、柔軟性がある」からでした。

今回は、同じくこの特性をもった、2つの形をご紹介します。これも重要なので、丸暗記をおすすめします。

1つ目は、「中ぶくれ」と呼ばれる、次のような形です。
[二][三][三][四] [③][④][④][⑤] [4][5][5][6]

たとえば
[③][④][④][⑤]
は、ほかの部分で4ブロックできる見込みが立てば、[④]を切れば、[③][④][⑤]の1メンツとしてすぐに使えます。

一方、見方を変えると、[③][④][④][⑤]の2つのリャンメンターツがある、ともいえます。
そのため、以下のような広い受け入れがあります。

1)[②]を引くと…
[②][③][④][④][⑤]  「234のシュンツ」「45のリャンメンターツ」の2ブロックになります。

2)[③]を引くと…
[③][③][④][④][⑤]  「345のシュンツ」「34のリャンメンターツ」の2ブロックになります。さらに5を引くとイーぺーコーになります。

3)[④]を引くと…
[③][④][④][④][⑤]  「334のシュンツ」「44のトイツ」の2ブロックになります。

4)[⑤]を引くと…
[③][④][④][⑤][⑤]  「345のシュンツ」「45のシリャンメンターツ」の2ブロックになります。さらに3を引くとイーぺーコーになります。

5)[⑥]を引くと…
[③][④][④][⑤][⑥]  「34のリャンメンターツ」「456のシュンツ」の2ブロックになります。

4連形ほど受け入れが広くはなく、三面張になることもないのですが、何を引いてもカンチャンの受け入れが生じることがなく、かつイーペーコーで打点上昇の期待もある優秀な形だといえます。

なお、4連形と同じく、中ぶくれも、端によった形
[①][②][②][③] や [⑦][⑧][⑧][⑨]
は、上記のような強さはないのでご留意ください。

2つ目は、「亜リャンメン」と呼ばれる、次のような形です。

[二][二][三][四] [③][③][④][⑤] [4][5][6][6]

普通のリャンメンターツに、隣りのトイツが接している形ですね。

たとえば
[4][5][6][6]
は、ほかの部分で4ブロックできる見込みが立てば、[6]を切れば、[4][5][6]の1メンツとしてすぐに使えます。

一方、見方を変えると、[4][5]のリャンメンターツと[6][6]のトイツとがある、ともいえます。
そのため、以下のような広い受け入れがあります。

1)[3]を引くと…
[3][4][5][6][6] 「345のシュンツ」「66のトイツ」の2ブロックになります。

2)[4]を引くと…
[4][4][5][6][6]  「456のシュンツ」「46のカンチャンターツ」の2ブロックになります。さらに5を引くとイーぺーコーになりますし、3467を引いてもよくなります。

3)[5]を引くと…
[4][5][5][6][6]  「456のシュンツ」「56のリャンメンターツ」の2ブロックになります。さらに4を引くとイーぺーコーになります。

4)[6]を引くと…
[4][5][6][6][6] 「456のシュンツ」「66のトイツ」の2ブロックになります。

5)[7]を引くと…
[4][5][6][6][7]  「34のリャンメンターツ」「456のシュンツ」の2ブロックになります。

こちらも、4連形のパワーには及びませんが、十分な発展性があることがわかります。

この形の強さを実感できる例として、村上淳プロの「麻雀の匠」の1回目の動画をご覧ください。



配牌で、[4][4][5][6]の亜リャンメンがあります。他の形もまずます良く、しめしめという感じですね。

首尾良く、イーシャンテンになります。
[⑥][⑦][⑦][⑦][五][五][五][五][七][4][4][5][6]

マンズで2ブロック作るとすると、ピンズとソーズで、残りの3ブロックを作ればいいですね。
つまり、ピンズが2ブロックならソーズは1ブロックで良く、ピンズが1ブロックならソーズは2ブロック作ればOKです。1ブロックにも2ブロックにもなりうる亜リャンメンの柔軟さが生きる形です。

具体的には、上の形から[4][7]を引けば、[⑥]を切ればテンパイですね。
[⑤][⑥][⑧]を引けば、[4]を切ればテンパイです。
[六]を引けば、[⑥][4]を切ればテンパイします。

そのほか、もし[3][5]を引けば、[五]をカンしてドラを増やし、好形のリーチを狙うルートもありそうですね。

このように、強い形が手の中にあると、柔軟性が生まれて受け入れが広いですし、もし先制攻撃を受けても、いったんオリてながら迂回して、再度テンパイして反撃しやすくなります。

一見5ブロックが明確でなく、ブロック構成が揺れ動くため、戸惑うこともあると思いますが、慣れてくると「おお、この形がこう育つのか!」とワクワクできます。そのためにまず、「4連形」「中ぶくれ」「亜リャンメン」の強い形を覚えて、一瞬で把握できるようになりましょう。手牌が柔軟に変化していく様子は、麻雀の醍醐味の一つです。

なお今回ご紹介した村上淳プロの動画は、「麻雀の匠」の、記念すべき初回です。おなじみの「リッチ!」という発声も堪能できますのでお勧めです。

次回は、5ブロック揃ってからの、ブロックの整え方を考えます。

この記事のライター

藤田 明人
最高位戦日本プロ麻雀協会第43期後期(2018年入会)
兵庫県出身。東京大学法学部卒業後、新聞社に入社。
記者を経て、教育事業部門で勤務。
麻雀が、幅広い世代の学びにつながることを研究しています。

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