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滝沢和典「人生の師と仰ぐ無頼派ハードボイルド作家の存在」 Mリーガー列伝(14)

滝沢和典「人生の師と仰ぐ無頼派ハードボイルド作家の存在」 Mリーガー列伝(14)

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 川の流れのような模打。EX風林火山・滝沢和典プロの模打には、無駄も力みも微塵もない。1999年、日本プロ麻雀連盟16期生としてプロ入り以降、数多くのメディア対局に出演してきた滝沢プロには、手さばきの手本としたレジェンドプロ、さらには生き方に多大な影響を受けた無頼派ハードボイルド作家の存在があった。

坊主頭がこたつに集った中学時代

 中学2年の頃、友達の両親が麻雀をやっていたのを見て、おもしろそうと思ったのが麻雀との出会いだった。「すぐに入門書を買って覚え、野球部仲間と麻雀をやるようになりました。友達の家のこたつに坊主頭が集まって、麻雀って腰に悪そうだななんて言いながらやってましたね」

 野球部でのポジションは外野手。特別足が速いわけではなかったが、盗塁は得意だった。「高校に入ったらこれ以上、部活で疲れるのはいやでしょという感じで軽音楽部に入りました。言ってしまえば、ただの不良の集まりです(笑)」

 軽音楽部ではガンズ&ローゼス、メタリカ、メガデス等のコピーバンドとして活動した。「勉強なんかする暇なかったですね」と高校時代はギターと麻雀に明け暮れた。

勝負めしはカレーライス。「スパイスを体に入れていかないと、調子が上がってこない感じ。錯覚かもしれないんですけど」©ABEMA

 

見よう見まねで会得したレジェンドプロの手さばき

 高校卒業後、都内の楽器専門学校に通いながら、最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストを受験した。「筆記は通ったんですけど、実技で落ちまして」と苦い思いを味わったが、プロ入りを切望していた滝沢プロはすぐに切り替え、同年に日本プロ麻雀連盟のプロテストを受験。1年間の研修期間を経て、20歳でプロデビューした。

 晴れて新人プロになった頃、王位戦の決勝戦で荒正義プロを見学させてもらえることになった。「打牌スピードも速いし、牌さばきもすごくきれいだったので、荒さんを真似するようになりました。私の牌さばきの原点は荒さんなんです」とふたつ牌を常にポケットに入れて指になじませながら、見よう見まねで会得したという。

 同団体の最高峰タイトルである鳳凰位を二度獲得している荒プロは、プロテスト受験時に推薦してくれた恩人でもあった。

EX風林火山のチームメイトである二階堂亜樹プロの姉、二階堂瑠美プロとは同期入門となる ©日本プロ麻雀連盟

歳の差を感じさせない人生の師

 CSチャンネルMONDO TVをはじめ、麻雀対局番組に数多く出演してきた滝沢プロに最も影響を与えた人物は、プロ入り当初から親交のあった無頼派ハードボイルド作家の白川道さん(享年69)だったという。「白川さんはやわらかい感じの方で、いつもやっぱり麻雀はおもしろいなと言いながら打たれていましたね。豪快なように見えて繊細で、いろんな切り口を持たれていて、実は丁寧でという自由自在な麻雀でした」と目を輝かせた。

 言われてみれば滝沢プロの打ち筋も、丁寧で繊細と評されることは多い。「とくに気取ったことも言われないし、飾らない感じで、私と同い年なんじゃないかと錯覚するほど、一緒にいておもしろかったですね」と、親子ほどの年齢差をも感じさせない作家の生き様に傾倒した。

 米どころ新潟県出身ということもあるのか、酒は強い。「酔うととにかく陽気になるらしいんですが、私自身はまったく覚えていないんですよね。最終的には何を飲んでも一緒なんで(笑)」と若かりし頃はお酒による失敗談にも事欠かなかったと笑う。

「聞いてねえよ!」って言えるようにしましょう

 麻雀戦術書も数多く出版しているため、アマチュアファンから練習法を聞かれることも多い。「麻雀を教えることが好きな人って多いんですけど、うるさいんですよね」と苦笑する。「だから初心者に練習法をアドバイスするとしたら、聞いてねえよ!って言えるようにしましょうって感じですね。いずれにせよ人によって課題が違うので、まずは自分の課題を見つけてもらうことがスタートかな」と打ち方も楽しみ方も人それぞれと考えている。

「Mリーグでも、みんなフォームが違っていて、現状ではそれぞれに合っているものがあります。たとえばTEAM RAIDEN/雷電の黒沢咲さんに、これ絶対チーしなきゃダメだよなんて言ったところで、はあ?となるようなものです(笑)」と個性は千差万別ゆえ、自分の目指すフォームをシンプルに追い求めたほうがいいとアドバイスしてくれた。

色紙を頼まれると「私のサインなんかもらって嬉しいのかな?」と思いながらサインをしているそうだ

麻雀から教わったこと

「諦めなければってよく言うんですけど、絶対にアガれそうにない手牌で、無理なものは無理という場合もあるんです。そこを認識することはけっこう大事なのかな」と、将棋で言えば投了があるように、麻雀においても負けを認め、受け入れることの大切さを学んだ。

 プロ入りから20年以上、月間平均対局数は約300半荘、1年間で3600半荘と稽古を怠ったことはなかった。
 しかし2016年頃から思うような結果が出せず、Mリーグが開幕した2018年頃までは、メディア対局だけではなく、所属団体の主戦場でもあるリーグ戦においても極度の不振に陥っていた。「とくに負けている時の打牌が窮屈になる自覚がありました。だから自分がドラフト指名されるとは思ってもいなかったんです。しかも2019シーズンの成績等から見ても、外されていてもおかしくはない。打たせてもらえるだけで幸せだなと思っています」と決して飾ることのない、謙虚な心で日々牌と向き合っている。 

滝沢和典(たきざわ・かずのり)プロフィール

滝沢和典(たきざわ・かずのり)プロフィール
生年月日:1979年12月6日
出身地:新潟県長岡市
血液型:B型
趣味:ギター
勝負めし:カレーライス
主なタイトル:第2回モンド王座決定戦、第32・33期王位。第13回モンド杯他多数
著書:「滝沢和典のMリーグ戦記」(マイナビ出版)、「山読みを制するものは麻雀を制す」(マイナビ出版)他多数

滝沢和典 年表
年齢 主な出来事
1979 1歳 新潟県長岡市に生まれる
1992 13歳 野球部に入部。外野手で打順は5~7番あたり
1993 14歳 中学2年の時、麻雀と出会う
1995 16歳 高校時代は軽音楽部に入部
1998 18歳 音楽の専門学校へ入学。この頃に作家の白川道さんと出会う
1999 20歳 日本プロ麻雀連盟16期生としてプロ入り
2001 22歳 初めてのメディア対局となったMONDO TV「麻雀未来戦士21杯」に出場
2005 26歳 第2回モンド王座決定戦 優勝
2006 27歳 第32期王位 優勝
2007 28歳 第33期王位 優勝
2012 32歳 第13回モンド杯 優勝
2018 38歳 EX風林火山よりドラフト2位指名を受け、チームを準優勝に導く
2020 40歳 麻雀最強戦「最強の麻雀戦術本プロ決戦」優勝

 

◎写真:佐田静香(麻雀ウォッチ) 、インタビュー構成:福山純生(雀聖アワー)

 

この記事のライター

福山純生 (雀聖アワー)
雀聖アワー代表。
マージャン普及を目的とした様々な事業を展開。
好きな手役は門前混一色七対子。
雀聖アワーオフィシャルサイト:http://8141.info/jansei/

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