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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第33回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第33回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第1節1回戦B卓

▼対局者
多井隆晴
石橋伸洋
ASAPIN
小林剛

 次節(11月30日)まで期間が空くので、これまでの対局の中で気になった局面を取り上げていくことにします。

牌譜はこちら

 が二度受け、を残せばコーツ手への変化もあると考えると打としがちですが、ツモで789三色1シャンテン。チートイツ1シャンテンになる受け入れもを切った方が多いです。「悪い形を嫌う」ことを先に考えてしまうと気付きにくい選択なので、「より強い受けを残す」ことを先に考えるのが手作りのコツです。

 打の局面を見ていれば、悪形残りのみ手1シャンテンより、789三色、チートイツ1シャンテンの受け優先でツモ切りが有利であることは気付きやすいですが、。この14枚だけを見れば、三色は678もあるからと手広く受ける打、チートイツは見切って678、789三色両方みる打、789三色とチートイツ両方みる打のように、いずれにせよピンズに手がかかる人が多いのではないでしょうか。
 時折、「何をツモったかで切る牌が変わる」という主張を聞くことがあります。ツモ牌が違っても手牌の形が同じなら手牌の評価は変わらず、何をツモったかでその後のツモの傾向が変わるわけでもないので、「何をツモったかで切るべき牌が変わる」ということは有り得ませんが、「何をツモったかで、多くの打ち手は切る牌を変えてしまいがち」ということは言えそうです。それまでの結果や打牌方針にとらわれず、あくまで現状の手牌と局面で打牌比較ができるようにしたいものです。

 二度受けのが2枚切られたうえに西家からリーチがかかる展開になりましたが、現物がすぐ鳴けてテンパイが入っていた南家から出アガリ。三色受けを残す理由はメンゼンでアガった時の打点だけで十分ですが、仕掛けがきくということも意識していれば今回のように他家の高打点アガリを阻止できる機会も増えます。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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