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ネマタの戦術本レビュー第1112回「『令和の麻雀最新理論』編 その4 著:土井泰昭」

ネマタの戦術本レビュー第1112回「『令和の麻雀最新理論』編 その4 著:土井泰昭」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

第1章 序盤の手順と手筋

令和麻雀の序盤③

27ページの手牌であれば、AだけでなくBでも悪い配牌と感じる人が多いと思いますが、違いはメンツの有無。役牌の重なり以外に鳴いて役を付けるのが難しい手牌でも、1メンツあるならリーチ本線とみて中張牌よりは役牌を切ります。

客風については1メンツも無くても、26ページの手牌のように全体役が見えない場合は第一打から切る手もありますが、個人的には打推奨。この手牌では役牌が重なったところで鳴いて手牌を狭めてまで手を進めるのは厳しいので、安牌になりやすい客風を残しておくことで、「安くて遠い仕掛けでも安牌が十分あるので鳴いて手を進められる」手組を目指します。字牌残しが活きる全体役(ホンイツ、トイツ手、チャンタ)がある場合はなおのこと客風残し。配牌が来た時に(1メンツも無い場合は特に)、字牌に手をつける前に全体役が無いかを確認するようにしましょう。

 29ページの手牌Cはホンイツ以外のアガリを意識するなら打ですが、打点差を踏まえるとホンイツ以外のアガリをみるメリットは薄い。マンズを並べてソーズを後まで引っ張ることで、ピンズホンイツが読まれにくくなり鳴きやすくなることが一応期待できるので打としそうです。手牌Dについてはを切ってもチャンタは狙えますが、ほぼ仕掛けて手を進めるので受けのロスは小さく、仕掛けたときはが残っていることで役役チャンタの5200、あるいは役役トイトイの満貫への変化が残せます。チャンタは鳴くと1翻なので狙って作ることは少ないですが、その1翻で5200や8000に届く場合は狙って作るだけの価値があるとみて打とします。30ページ中段の手牌は0メンツ4トイツにつきメンツ手3シャンテン、チートイツ2シャンテン。しかもメンツ手になっても役無し悪形になりやすい手なので、トイツ手になった場合によりアガリやすいように端寄りの牌を残すように打ちます。

令和の麻雀最新理論

最新の麻雀戦術に乗り遅れるな!

「一時期、デジタル時代に昔の戦術論でシステムにそぐわないものは排除されてきました。『捨牌は読まない』がその典型かと思われますが、それ以外にもメンゼンの大切さなども軽視されていたと思います。
ところが最近の戦術論ではそんな昔の戦術論が見直され、さらに改良されて発表されました。これこそが新時代の理論であり、私は本書でそれをまとめる意味でも、仮定や分析を交えながら展開したいと思います」(まえがきより)

たとえば、昭和は打点重視、平成は効率重視の打ち方が流行しましたが、現在は「一定の打点を確保した上での効率重視」という、ハイブリッドな打ち筋が登場し脚光を浴びつつあります。

本書ではまず、このような昭和でも、平成でもない令和の麻雀戦術について、ユーモアを交えながら解説します。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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