- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
第3章 押し引きの基準
令和麻雀の押し引き④
1段目でリーチが入り降りきれるかどうかも微妙な場合は、もう1手進んだ時に(降りきれる手だったとしても)押せる手になるのであればひとまず押し(安牌が増えて降りやすくなれば降り)、そうでなければ安牌が少ないなりに降りというのを一つの目安にするとよいでしょう。125ページはマンズのカンチャンが埋まれば良形確定かつ打点もメンタンピンに高めドラ、三色があるので1シャンテンでも押しやすい部類です。ただし受け入れ自体は打が広く、との放銃率が大差ないことを踏まえるとどちらがよいかは微妙なところ。一発目かつ、降りきりが難しいので辛うじて押す程度の手であることを踏まえると一応打でしょうか。126ページの手牌は1シャンテンになったところで押すのが厳しいので、安牌が少ないなりに降ります。
令和麻雀の押し引き⑤
130ページのの放銃率。必ずリャンメン待ちと仮定した場合の1/15よりは低いとしても、ほぼノーヒントのダブルリーチでさえ1/3程度はリャンメン。シャンポン、単騎待ちもある以上1/42は低く見積もり過ぎとみます。一般論としては、5巡目の無スジの放銃率は5%程度で、シャンポンの可能性が薄い分それよりやや低い程度とみます。結論としては安牌水増しにもなる切りがよいということは言えます。
牌姿Eは最も通りやすいのは片スジかつワンチャンスの。安牌が全く無い以上、1シャンテンになりさえすれば無理に降りるよりは押し寄りとみてよいでしょう。最も通りやすい牌を切った先に押し返す手順が残るとなると、個人的には打に分があるとみます。
令和の麻雀最新理論
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「一時期、デジタル時代に昔の戦術論でシステムにそぐわないものは排除されてきました。『捨牌は読まない』がその典型かと思われますが、それ以外にもメンゼンの大切さなども軽視されていたと思います。
ところが最近の戦術論ではそんな昔の戦術論が見直され、さらに改良されて発表されました。これこそが新時代の理論であり、私は本書でそれをまとめる意味でも、仮定や分析を交えながら展開したいと思います」(まえがきより)
たとえば、昭和は打点重視、平成は効率重視の打ち方が流行しましたが、現在は「一定の打点を確保した上での効率重視」という、ハイブリッドな打ち筋が登場し脚光を浴びつつあります。
本書ではまず、このような昭和でも、平成でもない令和の麻雀戦術について、ユーモアを交えながら解説します。
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