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ネマタの天鳳名人戦牌譜検討  第107回

ネマタの天鳳名人戦牌譜検討 第107回

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ネマタの天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第七期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第四節三回戦A卓

▼対局者
私:トトリ先生19歳
小林剛
Cさん:独歩
Dさん:シンプルなワキガ

牌譜はこちら

107_1-min もメンツが出来ると純チャン三色ドラ1で鳴いても7700になる変化がある強浮き牌。ツモも1シャンテンに取るよりはくっつきで純チャンができる2シャンテンの方がよい。この手なら唯一のリャンメンである切り。配牌の時点で4メンツ1雀頭をどこで作るかを意識していないとなかなかできない選択です。

107_2-min 最大の裏目であるをツモりましたが、先にをツモりさえしなければを切っていた方がよいので気にせずツモ切り。赤アリルールではチャンタ系の手役の価値が下がるのは確かですが、狙うかどうかの基準までは案外変わらないものです。

107_3-min 2枚切れにつき打の方が鳴き手になった場合にアガリやすそうではありますが直接のロスは1枚のみ。鳴いた時に11600になりやすいようにも残す。東家にが現物である分トイツを残して打というところでしょうか。

107_4-min 結果的にアガれない方をツモってしまいましたが、を引くデメリットがある分、通常の悪形待ちが残るよりは弱いというだけです。メンゼンなら良形テンパイになりやすい手牌ならともかく、今回のような悪形残りで鳴いてもまずまず打点が残る手は片アガリが残ることを気にする事はないです。

107_5-min もちろんツモアガリしかできない形になった時点で手牌の価値が大きく下がるので、高打点の目が残るテンパイの可能性が高い鳴き手に危険牌を引くようなら手を崩して降りることになります。アガリに遠い不安定な形から鳴くことがよくないという風潮が一部にありますが、問題なのは鳴きそのものより、鳴いた後の手組や押し引き。テンパイしている場合やや安牌が少ない場合も、降りた方がよい場合は手を崩して降りることが出来ているのであれば、遠い仕掛け自体はさほど問題になりませんし、むしろ積極的に活用していくべきことも多いのではないでしょうか。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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