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麻雀企画集団 バビロン総帥 馬場裕一 「プロは『人が喜ぶ』」【マージャンで生きる人たち 第22回】

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闘牌指導とは?

「概ねの流れは、①キャストに麻雀を教える→②麻雀シーンに合わせてどんなカットを取るのかを制作スタッフと打ち合わせして決める(リーチのシーンをどんな角度で撮影するのか等)→③カット数に基づいて牌譜を作成→④クランクイン(現場で牌山や手牌を作り、キャストの所作等をチェック)→⑤ラッシュが送られてくるたびに何度も麻雀シーンをチェック、とまあ、こんな感じですかね。漫画原作の場合は、肝のシーンが決まっているので、そこに合わせて作っていくことが多いです」

「たとえば『咲-Saki-』の原作内には、具体的な牌譜(将棋でいえば棋譜)は描かれていないこともあるので、そこは牌姿を見せずに、点棒を多く渡すことで、相手がいかに大きな手でアガったかを表現したりもします。状況によっては現場で即興の闘牌シーンを作ることもありましたね」

「現場での牌山や手牌作りですが、単に並べるだけでは時間がかかってしまうので、あらかじめケースの中に闘牌シーンを仕込み、真上から写真を撮っておきます。この写真があれば、誰でも現場でスムーズに牌山や手牌をセッティングできるわけですね。僕らはこれを『設計図』と呼んでいます。もちろん徳田の発案で、初めて闘牌シーンを撮影する監督にとっても合理的でわかりやすかったんじゃないかなあ」

「設計図」と呼ばれている闘牌構成の写真。この写真があれば現場で誰でも闘牌シーンを組めるよう、ケネス徳田プロが提案

 

闘牌指導は人それぞれ?

「僕の場合、麻雀を覚えさせるだけではなく、好きになってもらえるように闘牌指導してしまいます。出来れば撮影が終わった後も、麻雀にハマってほしいという思いがあるからなんですね。ただ、そういう指導は時間がかかってしまうことが難点。現場では制作スタッフとぶつかることもありました。とにかく時間がないから、形だけで十分と言われてしまうんですよね(笑)。でも麻雀にハマってくれると、牌さばきが自然に綺麗になっていくんですよ。だから今でも麻雀をやり続けてくれる『咲-Saki-』のキャストたちの姿を見ると、もう本当に嬉しくて仕方ありません」

どんな人が麻雀の仕事に向いているのか?

「当たり前の話ですが、プレイヤー志向が強い人より、クリエイター志向、裏方志向の強い人のほうが向いていますね。闘牌指導であれば、麻雀を知らないキャストさんでも、牌の倒し方、リーチ宣言牌の置き方、リーチ棒の出し方といった所作で、いかに打ち慣れている感を出せるか、そういった部分に気づける人が向いているわけです」

「Mリーグの創設に伴い、プロ業界には今後、麻雀に関するオファーが増えていくと思います。ただ、それをどう仕事として育てていくのか。どういう部分で利益を生み出していくのか。シチュエーションに合わせた提案を考えていくことが、さらなる広がりにつながっていくことは間違いないですね」

映画「ノーマーク爆牌党」出演者の高崎翔太さんと長澤茉里奈さんに囲まれてご機嫌の馬場プロ

 

座右の銘は?


「これは野村克也氏の言葉なんですが、『アマは「自分が喜ぶ」。プロは「人が喜ぶ」』。これからも、この言葉通り『プロ』の自覚を持ち続けたいと思っています」

馬場プロにとって麻雀とは?

「日本人の素晴らしさが集約されたゲーム。もちろん発祥は中国ですが、フリテンやリーチは日本人が独自に考えたルール。アメリカルールからは七対子を取り入れ、今の形が出来上がってます。オリジナリティは無いけれど、アレンジを加えて最高のゲームにしたのは日本人の叡智です。まさに国民性の結晶なのかなと」

「ここ数年、対局映像が主体となり、プロ雀士の存在価値みたいなものも変わってきました。もうプロに『強さ』だけが求められる時代ではないのかもしれない。昔と違いアマチュアでも充分『強さ』を究められますからね」

「したがってアマチュアとの明確な違いは、プロとして何を伝えられるのか、ということに尽きると思います。麻雀の奥深さでもいい、本人のキャラでもいい、『強さ』よりも魅力的な世界を見せていく。そこにプロの皆さんの、各々の存在価値のようなものが出てくるのではないでしょうか。自分の麻雀を人に観ていただき、喜んでもらうことこそプロの矜持。Mリーグが発足した今こそ、『プロ』の真価が問われる時代が訪れたともいえますね」

インタビュー・文責:福山純生(雀聖アワー) 写真:河下太郎(麻雀ウオッチ)

片山まさゆき先生原作!馬場プロが闘牌指導!

映画『ノーマーク爆牌党』は10月27日公開!!
馬場プロコメント「とにかくキャストがいいんです!しかも今回の主要キャスト4人は全員血液型が異なるんです。石田明さん(NON STYLE)はB型。長澤茉里奈さんはO型、高崎翔太さんはA型、矢本悠馬さんはAB型。キャストの役柄にもそれぞれの血液型がにじみ出てピッタリ合ってました。監督は映画『釣りバカ日誌』シリーズで助監督を担当されていた富澤昭文監督。注目のラストシーンは、原作には無いシーンも入っているんで、お楽しみに!」

原作:片山まさゆき
監督・脚本:富澤昭文
キャスト:石田明(NON STYLE)、矢本悠馬、長澤茉里奈、高崎翔太、モロ師岡他
企画・配給:AMGエンタテインメント
公式サイト:http://bakuhai-movie.com/

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