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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第107回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第107回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第四節一回戦C卓

▼対局者
独歩
ASAPIN
就活生@川村軍団
石橋伸洋

牌譜はこちら

 

 0メンツ4トイツ。が既に枯れているとなればほぼチートイツ一択。単騎テンパイ時にアガリやすくなるようにから切ります。

 単騎に受ければよいので、自分でを切っていても山に残ってそうなら残す一手。は共に残り1枚。西家はを持ってないですが別の他家に関しては不明。は全員が持ってなさそうなので残し。自分が一度切った牌でも、他により不要な牌が無いかを確認する癖をつけておきたいです。

 チートイツドラ4、ダマでも跳満のテンパイ。残り2枚のは全生きかつ誰からでも出そうな牌です。

 しかし東が出る前にツモったのは南家の当たり牌。これは放銃しても仕方ないと思われましたが、何とこのを止めて打。確かに他家3人が全員テンパイの可能性もあり、は全員にとって危険牌。テンパイ者がリャンメン待ちとするなら、通ってない牌がかなり絞られており、自分で5枚使いのはいかにも当たりそうです。

 実際には、南家はテンパイとはいえリャンメンではなくペン、東家はカン残りの1シャンテン。西家はツモで他家のテンパイを警戒してテンパイ崩し。鳴き手がテンパイしていないケース自体はそれなりに想定できるので、を止めたのが正着とまで言えるかは議論の余地があるとみます。ただ、勝負手だからこそ、絶対に押すと決めつけるのではなく、万一降りるとしたらどんなケースかまで考慮しておくようにしたいと思わされます。これは全くの主観ですが、チートイツの4枚使いを採用するならテンパイ料込みでを止めた方がよくなるような気がしました。

 しかし実際には4枚使いチートイツは無いので、を止めたうえでテンパイできるようにポン打も枯れているので相当厳しいですが、僅かでも加点の可能性を残します。

 結果は東家がをツモって2000オール。当たり牌を止めても、失点を回避できる以上に評価されないのが麻雀の辛いところです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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