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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第160回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第160回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第九節三回戦

▼対局者
石橋伸洋
小林剛
多井隆晴
ASAPIN

牌譜はこちら

 ツモの一通目を残しつつ、浮き牌にくっつけばペンチャンを払ってタンピンに移行できるように3メンチャン固定の打周りでもう1メンツ作る変化が強い場合は打も考慮に入りますが、今回はその場合一通を見切ることになるので変化としてあまり強くなさそう。一通にならないツモならソーズペンチャンを外すことになり、その時にが残っていれば低確率ながら234、456三色も狙えます。

 二度受けのペンチャンと浮き牌3〜7の比較というだけなら後者を残すところ。ソーズは一通目がありますが、はドラそばかつタンヤオがあり、234三色目の一応あるので打点面でも遜色なさそうということでペンチャンを払う手も考えられます。

 ただしドラそばは待ちが残った時にアガリにくく、将来他家のテンパイが入った時に危険になりやすいというデメリットもあります。ドラ絡みの牌は価値が高いですが、ドラ絡みでない牌も同程度に価値が高いとみるなら、そういったことも踏まえてドラ絡みでない牌を残した方がよさそうです。

 カンのテンパイに取らず。しかもくっつき1シャンテンに受ける打ではなく、ヘッドを崩す打。一見損に見えますが、5枚見えなので打ツモはリャンメンテンパイとはいえイマイチ。打ならで良形テンパイになりますが、打受けがあるため、良形テンパイになる受け入れでは実はほとんど差がつきません。

 そして待ちが残った場合は打有利。テンパイ打牌がならと何かのシャンポンが警戒されますが、を2枚とも手出しで落として待ちは相当想定しづらいのではないでしょうか。

 2巡目の打も、単に良形を固定したというだけでなく、が待ちとして残った時の出アガリしやすさを踏まえた選択でもありそうです。「迷ったらリャンメン固定」と言われるのも単に手牌だけの問題ではなく、待ちとして残った場合のアガリやすさも踏まえての話かもしれません。

 東家はをツモってチートイツドラドラ1シャンテン。これならそれなりに通りそうな牌はまだ切るところですし、通るならテンパイした時の待ちとして強い字牌は残してを切るところ。まるで麻雀漫画のような展開ですが、が一発で出て裏1の跳満になったのは全くの偶然。あくまで一打毎の最善を尽くしたが故に勝ち取れた幸運です。ASAPIN天鳳位はこの半荘をトップで終えトータル3位に浮上。残り2節になりましたが、最終節まで誰が優勝するか分からない目の離せない展開になりそうです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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