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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第159回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第159回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第九節二回戦

▼対局者
石橋伸洋
タケオしゃん
多井隆晴
就活生@川村軍団

牌譜はこちら

 南家から先制リーチがかかるでチートイツドラドラテンパイ。もちろんを押してアガリやすい1枚切れの中単騎に受けるところですが、南家のリーチ宣言牌がで、そのうえが4枚見えとなると、ペンチャンやカンチャンも無く、からの切りも無い。手役絡みでと何かのシャンポンに受けた可能性も少なそうとなるとは結構通りそうです。

 は北家が通したので現物待ち。ダマでも6400あるのに加えて、こちらの河がチートイツと若干読まれやすい。トップ目からの直撃が大きい点数状況というのもありダマを選択。もし北家のが手出しなら、がトイツ落としからの切り出しの可能性が高まります。もしそうであればダマにしていればアガれたも同然でしょう。もっともその場合はリーチして一発でアガれる可能性もあるので、こちらと南家の共通安牌がどの程度あるかで判断することになりそうです。

 ヘッドが無い形なので、メンツが出来て1シャンテンになった場合、が残っているとツモでもテンパイします。ヘッドが有る場合はがほぼ不要になる形なのでヘッドの有無を意識しておくことの重要性が分かります。

 結果的にがヘッドになりテンパイ。ダマでも5200ありトップ目からの直撃も期待しやすいとみて一旦ダマに受けますが次巡ツモ切りリーチ。リャンメンならツモ切りリーチは選ぶまいとミスリードさせる狙いもありそうです。ダマでも悪くないテンパイからリーチに切り替える選択についても今後の研究課題になりそうですね。結果的にはツモって裏1の跳満。トップに一気に詰め寄ります。

 14枚中12枚がソーズと字牌ですが、ツモなら一通が完成し染めなくても高打点が見込め、以外でもならメンタンピンもみてが残っている方がよいとみて2枚切れを切りそうです。

 ダマで満貫になるのはのみの3メンチャン。喜んでリーチといきたいところですがここでもダマを選択。安目アガリでも供託込みでオーラストップ目に立てるので、それならトップ目からの直撃にも期待できる方がよいとの判断でしょうか。

 北家が東家の仕掛けをケアすればは止まりようがない牌。は連続でトイツ落としなのでトイツの存在を見抜いたとは考えにくいですが、そのケースも少なからずあるからこそのダマテンでもありそうです。他家の手の内から切られる牌を予測できるのであれば、これほど効果的なダマもありません。いざという時に活用できるようになりたいものです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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