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ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討  第96回

ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討 第96回

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ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第九期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第九期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

最終節二回戦

▼対局者
おかもと
Ⓢ福地誠 
就活生@川村軍団
醍醐大

牌譜はこちら

東2局1本場

出来ればメンゼンでアガりたい手でしたが親リーチを受け鳴いて片アガリ三色のみテンパイ。が現物待ちというのもありますが、リーチに対してほぼ安牌を切ってテンパイに取れるなら取っておくに越したことはないところ。3巡後にをツモりリーチを交わすことができました。

東3局

見落としがちなイーペーコーの形を崩す仕掛け。ツモよりはをツモるかポンできることの方が多く、ホンイツトイトイへの手変わりもあります。鳴いて打がコーツになった場合はハネ満に届く、ピンズホンイツが読まれにくくなる、下家はソーズホンイツの可能性が高いのでが将来当たり牌になる可能性も薄いというのが残した理由でしょうか。1300−2600のアガリになりました。

東4局0本場

先にを押すリスクを受けますが、枚数が1枚増えるだけでなくでハネ満になるならポンの一手。4000オールをツモってトップに浮上しました。西家がダマにしても特段アガリやすくならないダマ5200テンパイにつき追っかけリーチを打つかどうかまで難しい判断。を止めつつテンパイに取れる手があること、南家は安手であることが多そうとはいえ、東家に高打点放銃の過可能性も珍しくないことから、危険牌を止める選択を残すダマが有力でしょうか。

東4局1本場

をチーしていれば高め2翻安め1翻のリャンメンテンパイに受けられますが、高め3翻の手に受けられるツモが豊富になることを踏まえてスルー。受けの価値が低く、ツモで下家に使われにくいに受ける手順も残るので打。結果的にはドラツモなら3メンチャンに受けて2000オール。更にリードを広げます。

南1局

ここまでアガリが出ない福地氏ですがここでチー打としてクイタンか重なり狙い。手役のメンツ候補が揃ってないところからの安手仕掛けは躊躇しがちになりますが、メンゼンでをツモったところでカン残りではリーチに行きづらく、をチーしておけば比較的手広いクイタンのくっつき1シャンテンに受けられることから仕掛けるところでしょうか。1000点をアガって次局につなげます。

南3局

リーチ棒出費で一時的にラスに落ちますが、先制リャンメンかつリーチの加点で着順が上がることも期待できる以上リーチの一手。東家はここから一旦を切って回りますが、点数状況的に降りて流局でもラスでは苦しいとみて途中で押しに切り替えで7700振り込み。完全に降りに回るつもりでないならここでを押す手もありました。ここからは結果論ですが、を押して南家が鳴いてテンパイを入れていれば南家のアガリ。それなら同じラス目でもオーラス何をアガってもラス回避に持ち込めていました。

南4局

ラス回避は倍満ツモかトップ目以外からのハネ満直撃とかなり厳しい条件でしたが裏ドラ無しで条件を満たし得る手になりました。しかも1枚切れの単騎と直撃を狙いやすい待ちになりましたが惜しくも出たのは東家。東家の立場からすれば倍満を放銃してもトップ。引き戻しも一応ありますが、北家の点数状況と河からホンイツチートイツは案外レアケースでもなく、通ったところで更に点数を伸ばせることは少ないのでどちらかと言えば現物を切りそうです。

これで醍醐プロは2連続トップとなり、いよいよ福地氏を抜いてトップに躍り出ました。

 

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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