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ネマタの戦術本レビュー第110回「傑作『何切る』300選 著:G・ウザク 編集:福地誠 その22」

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Q157
東1原点でも同じ。Q154と同様の問題です。雀頭がある形なら将来の守備を考慮して打とする形なので、打ならツモでテンパイすることは見落とされやすいですが、打ツモでも良形テンパイにまずまずなりやすいくっつき1シャンテンになるのでそれほど損というほどでもありません。むしろ5pが薄い等、テンパイしたところでカンならテンパイを外した方がアガリやすいのであれば、将来の危険度も考慮して打とする手があることは頭の片隅に押さえておくに越したことはないです。

 

Q158
東1原点でも雀頭が作りやすいヘッドレス形につき打としそうな形ですが、ツモでタンヤオがつかないこともあり打が有力そうです。特に巡目が早い場合はなおさら打がよくなります。これがマンズをに変えると序盤以外は打、ピンズをに変えると巡目関係なくリャンペーコーはみない打がよくなるようです(ツモアガリ確率計算機調べ)。なお、打ならウイングの形になりますが、アガリ率では打に明確に劣り、打点では明確に打に劣る一方打に比べてアガリ率でそこまで高いわけではないので、「が薄く(打ツモのテンパイ形が弱い)、なおかつも薄い(打ならツモ待ちを選べる)」といった条件が無ければ、最善手になることはなかなかなさそうです。 
今回のように打(3メンツ2ターツ)、打(3メンツ1ターツ)、打(2メンツ1ヘッド2ターツ)の三種を比較するケースはよくあるので、それぞれの選択がどのようなケースで有利になるかを押さえていただければ幸いです。

 

Q159
東1原点ならもちろん打です。
一口に「アガリトップ」と言っても、「のみ手でもあがれば逆転できる2着目なのかトップ目なのか」「テンパイ料を払ってもトップ維持出来るかどうか」
「2着目以外があがってのトップはどの程度期待できるか」「着順争いしていない他家への放銃がどの程度可能か」によって打牌選択が変わるケースもあるので、
このあたりを区別できる表現が欲しいとよく思います。何切る問題におけるアガリトップについては、私は
「のみ手でもあがれば逆転できる2着目、放銃によるラス落ちのリスクはあまり高くない」ケースを想定しています。

つぶやきへのコメント
画面にタッチするタイプの方がマウスで操作するよりよほど打ちやすいと思っている私は少数派かもしれません。
ネット麻雀界に携わっているのに、打荘数が極端に少ない理由だったりします。スマホは導入しておりませんが、導入したら天鳳再開するかもしれません。
 

Q160
東1原点でも同じ。(ドラ)のようにしてアガリづらいドラ待ちを嫌う問題にした方が
アガリトップ条件の問題としてはよかったかもしれません。

 

Q161
アガリ率だけなら、タンヤオがつく牌は全て鳴いた方がよいので、このままメンゼンでテンパイするよりは先に鳴いた方がよい牌が出ることの方が明らかに多い、その時は役牌重なりが残っていた方がよいので先にを落としと考えます。東1原点なら、を切ったところでアガリ率自体は低いので、低確率同士なら一発裏赤次第で高打点になるメンゼンリーチをみて役牌切りなのか、それとも役牌重なりは残しつつ遠いマンズ染めまでみてあたりを切るのか。このあたりは結論を出すのは難しいところです。

 

Q162
ドラに限らず、他家はその牌を必要としている、あるいは絞っていて切らないケースがあるので、
基本的に「任意の牌が特定の他家から鳴ける確率より、その牌をツモる確率」の方が高くなります。
また、鳴いてテンパイより、メンゼンでテンパイした場合の方が高打点になります。
よって、鳴くことが多い手であっても、メンゼン手の場合はメンゼンで手が進んだ時の手牌の価値を優先して打牌判断するようにします。
Q161のようにメンゼンテンパイがかなり遠く、なおかつ点数状況的にメンゼンで進めるメリットがない場合は例外です。

 


つぶやきへのコメント
元々はパチンコ用語です。パチンコに設定があるように、オンライン麻雀にも設定があって当然と考える、
「リアル麻雀には流れがないがオンライン麻雀にはある」と考えるタイプの「流れ論者」も一定数いるようです。
また、非流れ論者でもネット麻雀では、「確変」「回収期」という言葉を使っている(だから流れが「無い」というのはおかしい)と主張されているのを見たことがありますが、
これは、「地球の方が太陽の周りを回っている」ことは誰しも知っていて疑いがないことであっても、日常会話では、「太陽が昇る」という言葉を使っているのと同じことです。
私たちはどうしても自分が見えている世界を中心に物事を考えてしまいます。会話の中で、「確変」という言葉を用いること自体は問題ないですが、
麻雀を打っている時は、「自分の世界に麻雀を合わせるのではなく、麻雀というゲームの世界に自らの価値観を合わせる」ように心がけたいものです。

 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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