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ネマタの戦術本レビュー第288回「鉄押しの条件  著:独歩・かにマジン・しゅかつ・平澤元気 その9」

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鉄押し19 

 1シャンテン時に押すことでテンパイ時に切る牌が筋2378相当になる場合は、局収支のうえでは+250点、現物相当になる場合は+400点ほど押し寄りになります。現物が1枚しか無い場合は+100点、0枚なら+200点ほど押し寄りになりますが、今回はも現物に近い牌です。

 よって安牌が少ないことよりは、押すことでテンパイ時に切る牌が通しやすくなり、降りる場合も降りやすくなるということが押し有利になる理由としては大きいと言えます。

 手作りの段階でも、後手を引いた時に押し返しやすいように、危険度が同程度の浮き牌であれば、通ればテンパイ時に切る牌が通しやすくなる牌を残した方がよいことになります。筋でかぶっている牌を残すことは私も結構抵抗があるので、このあたりは今後意識して活用していきたいと思います。

鉄押し20 (3)は打 他は押し

 シミュレート上は微差押し有利と出ましたが、天鳳位は(1)以外は降りと回答しています。確かに12巡目で残り筋7本は、平均と比較して2本弱少ないので、無筋1本の危険度自体は高まっていると言えます。

 巡目と残りスジ本数の対比 - とりあえず麻雀研究始めてみました

 しかし、残り9本と7本なら、無筋2378と無筋456ほどの差はつきませんし、手牌だけなら終盤無筋456であっても、「微差で押し有利」。ドラが見えていないのでドラが固まっている可能性が高くなると言っても、リーチが入ったのは5巡目で、手作りをした形跡が特に見られません。無筋456なら「微妙〜微差降り」の領域に入っていても無筋2378ならそこまでではないとみて(3)以外は押しとしました。

 ただし、残り筋は少なくなれば少なくなるほど、放銃率は大きく跳ね上がります。つまり、「どちらでも良い」領域より若干押し寄りという程度の局面で危険牌を止めても大して損しませんが、「どちらでも良い」領域を超えて降りるべきケースで危険牌を押してしまうのは大きな損になりかねません。

 「リャンメンテンパイなら押し」と決めつけて打っていると、後者のケースで押し過ぎてしまうことが増えてしまいます。こうした観点から、「どちらでも良い」領域に差しかかる前に降りる打ち手に結果を残している打ち手が多いのではないかと私は推測しています。今回は(3)以外は押しとしましたが、残り筋が更に減って次の無筋を引くようなら、流石に降りた方が無難とみます。

 ドラを引いたところでは打としてそうです。ドラで放銃すれば高いというのもありますが、を切って回しているうちに運良くドラが重なるケースもあるので、完全に降りた場合と比べてやや押し有利という程度なら、一旦止めても加点の可能性がある方がよいという判断です。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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