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ネマタの戦術本レビュー第321回「現代麻雀30の新常識  著:土井泰昭・平澤元気 その9」

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命題17

 安牌が無ければアンコ落としも現在では結構定着していますが、これもやはり、一般論としては正しいが特定の局面で成立するとは限らないことに注意しておきたいセオリーの一つと言えます。

 「安牌が無ければアンコ落とし」は、アンコの牌は危険と言っても、放銃率の上昇率はそれほど高くはない(検証15図参照)。

 他の無スジ数牌の放銃率は平均的な無スジ数牌のものと同程度であることを前提にしています。待ちを一点で読むことは不可能でも、同じ無スジでも河から比較的放銃しにくい牌を読むことは可能なことも珍しくありません。

 また、アンコ以外でもトイツやスジで持っている牌を切って安牌を増やせるケースもあります。安牌を増やすという観点ではアンコ落としに劣りますが、最初の1枚の放銃率次第ではトータルの放銃率で勝る可能性もあります。

 本書125頁手牌1なら打より、一応アガリの可能性を残して片無スジと切っていくことを選びそうです

命題18

 無スジでも比較的放銃しにくい牌が選べるなら、安牌が無くてもアンコ落としよりそちらを優先する方がよいのではという話を命題17で取り上げましたが、その最たる例が今回の、「序盤で切られた牌の外側」です。

 正確には「切られた後で手出しが多い牌を、メンツ候補の一部とするような待ち牌」ということになります。が切られた後で手出しが多いリーチで、も通っているようなら、以外にも比較的通りやすい牌になります。

 一般的には今回の検証にあるように、平均的なスジと放銃率は同程度になります。「安牌が無ければアンコ落とし」は、平均的なスジと同程度に通りやすい牌さえない場合におけるセオリーなので、無スジでも比較的通りやすいと判断できる牌があるなら、安牌水増しを考えるより先に切る方がよいでしょう。

 ベタ降りの手順も細かいところになると読みによって打牌選択が変わることも多く、結果にも影響を与えやすいので押さえておきたいです。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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