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ネマタの戦術本レビュー第366回「「統計学」のマージャン戦術 著:みーにん その6」

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 テーマ10

 フリテンに気付かずに打牌選択を誤るのも、初心者や場の情報を把握するのが不得手な打ち手にありがちなミスです。 
 しかしフリテンリーチは和了時に必ずツモの1翻がつくこともあって局収支上は意外と優秀であることが表から見て取れます。最終的にフリテンが残った場合ですらカンチャンリーチに比べて悪くないのですから、自分でを切っているリャンメンと他のカンチャンとの比較であれば前者を残した方がよいということになります。ある程度麻雀に慣れてくると、フリテンの可能性を必要以上に嫌いがちになるので、この手の選択は知識として身に付いていないと選びにくいもの。是非とも押さえておきましょう。
 鳴き手の場合はツモの1翻がつかないので、出アガリ可能な悪形とフリテンリャンメンの比較は一般的に前者を選ぶことになりますが、他家がこちらの仕掛けに降りる傾向が強いなら後者を選ぶこともあります。このあたりは局面に応じて判断することになりそうです。

 テーマ11

 十分着順アップが狙える、あるいは何が何でも着順を上げることを目指すべき局面で着順の変わらないアガリをしてしまうのも、初心者にありがちなミスの一つ。以前は裏ドラに頼るアガリを嫌う風潮が一部であったのもこうした傾向によるものかもしれません。
 しかし、裏ドラもメンゼンツモも、抽選に頼っていることには変わりません。あくまで勝てる可能性が高い選択を選ぶべきです。
 もっとも、テンパイ以前の段階で裏ドラに頼らずに済む手になるならそれに越したことはないので、逆転条件を緩和できる受け入れは優先して残すべきですが、そのあたりは平場の手作りで高打点になる受け入れを残すのと大差ないので、裏1で逆転できるケースで確実に逆転できる手に固執することはないと言えそうです。

 テーマ12

 「リーチ宣言牌のスジ」が待ちになるリーチを、モロヒッカケと呼びますが、単に5を切ってリーチというだけなら、5が単に浮き牌だったケースや、455頭頭からの5切りといった例もあるので特別スジ待ちを警戒するほどではありません。
 一方、非モロヒッカケであっても、5を切った後手出しで字牌切り、リーチ宣言牌が1であれば、1がテンパイまで引っ張られたのですから2と何かのシャボはいかにもあるところです。
 宣言牌のスジ待ちに限定してみれば、スジ待ち全体とアガリ率は大差ないという結論になりましたが、「リーチ宣言牌がメンツ候補の一部であるスジ待ち」と、「そうでないスジ待ち」との比較であればどの程度差がつくかが気になりました。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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