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ネマタの戦術本レビュー第430回「現代麻雀最新セオリー 著:雀ゴロK その7」

ネマタの戦術本レビュー第430回「現代麻雀最新セオリー 著:雀ゴロK その7」

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第1章No.7

 グラフは南家を想定しているものなので、ツモ番が17回までの西家、北家に関しては基準を1巡早めることになります。

 1シャンテンからは残りツモ4回(南家なら14巡目)から形テンを取るのが基本とされてきました。その基準は概ね正しいと言えますが、リャンメン×2の平和ドラ1以上の1シャンテンといった、メンゼンのアガリを目指す価値が比較的高い手に関しては残りツモ4回まではスルー、残りツモ3回ならほぼテンパイ取り有利であることが今回のデータから分かりました。

 形テン取りに関しては、1巡の差で局収支が大幅に変動することがグラフから見て取れます。メンゼンではアガリが厳しいからといって早い巡目に形テンを取ってしまうのも、巡目が十分あるうちは大物手が狙えた手で流局間際になってもメンゼンに固執してしまうのも局収支上結構な損失になります。そのような手牌であっても、12巡目あたりからは形テンを視野に入れるか、まだアガリを目指すのか思考の切り替えが必要と言えそうです。

No.8

 他家のリーチが入っている局面であれば、形テンを取っても危険牌を引くようなら降りに回ることになりテンパイ料を得られる機会がなかなかないこともあってか、残りツモ2回から取るという結果になりました。

 ただし、補足として触れられていますように、回し打ちによってテンパイを取り直せるケースもあります。スルーして無スジを引くようならテンパイ取りをほぼ諦めることになる場合ならなおさらツモ番が残っているうちから形テンを意識した鳴きを入れることもあるでしょう。このあたりは一般化するのが難しく個別の局面に応じた対処する必要がある分野です。実戦問題としては、『新次元麻雀』の「ケイテンドリル」が参考になるのではないでしょうか。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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