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ネマタの戦術本レビュー第507回「新版おしえて!科学する麻雀 著:とつげき東北 編:福地誠 その29」

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第2章 麻雀AIは簡単ではない

 近年の爆打の実力向上には目を見張るものがあります。小林プロがコラムで掲載されている麻将リーグの成績を見るに、爆打に勝てるとは言い難い上位リーグのプロもいるようですが、福地氏の中では「プロ」ではないのかもしれません(笑) (プロ団体は戦績による選抜要素が十分とは言えないので、当然と言えば当然なのですが) 今後は人間が何となくできていることを、いかにAIが使える形で理論化するかが鍵になってくるのでしょうか。

麻雀AIの可能性

 爆打は天鳳の順位点を考慮せず平均順位ベースで打っているそうです。他にも戦績に結構影響しそうであるにもかかわらず実装されていないものがあります。それでもこれだけの戦績が残せることが驚きです。人間が出来ていないところで高精度の判断が出来ているというだけでなく、人間が上手く出来ているつもりで実はミスを重ねている部分も多々あることの現れかもしれません。

麻雀AIはいつ人間を超える?

 将棋、囲碁界をみるに、「人材が揃いさえすれば時間の問題」という印象です。後は、人材が集まるだけの魅力を麻雀界が提示できるかにかかっているというところでしょうか。

AIは人間を助けるもの

 AIが人間を超えるとゲームがつまらなくなる、強い人間の価値が下がると主張されることがあります。確かに、「自動車が出来てもマラソンの魅力は変わらない」というよくある喩えは必ずしも成立しないような気がします。何故なら、人間は自動車の走りを再現することはどうやってもできませんが、AIの打ち筋を再現することは今後可能になっていくと考えられるからです。AIの打ち筋から学習することが当然のことになった時代のプレイヤーにとっては、それまでのプレイヤーが見出していたようなゲームとしての魅力、プロプレイヤーの魅力を感じなくなってしまうかもしれません。

 しかし、個人的にはそういった価値観が主流を占めるとまでは思いません。AIが人間を超えた分野であっても、大多数のプレイヤーは対人戦としてのゲームの対戦、観戦を楽しんでいます。むしろ、AIの発達によって、本書に掲載されているような新たな魅力を見出すプレイヤーも増えてくるのではないでしょうか。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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