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ネマタの戦術本レビュー第566回「麻雀AI戦術 著:水上直紀  その6」

ネマタの戦術本レビュー第566回「麻雀AI戦術 著:水上直紀 その6」

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Q12

 4連形+通常くっつきでもアガリ率だけなら即リーチよりテンパイ外しが若干高くなっていますが、やはり他家にアガられる確率が上がるので今回は即リーチ有利と出ました。

 しかし今回はドラなので平和がつく以外の打点上昇の手変わりもあります。打のテンパイ取りダマなら、打と比べてツモで高めイーペーコーになり、ツモでタンヤオテンパイに取れるという利点があります。打ダマと即リーチの比較であれば順位差はわずかに0.01。今回はがそれぞれ2枚見えにつき手変わりが弱く、が待ちとして比較的強いという要素もあるので、条件無しならむしろ打ダマ、数巡して手変わりしなければリーチに切り替える選択が有力なのではないでしょうか。

 「手変わりをみるなら最大限手変わりしやすいようにテンパイ外し」が原則ではありますが、テンパイ取り側にのみ残る手変わりがある場合は、そのままアガって局を消化できるメリットもみてダマ有力になることもそれなりにありそうです。

Q13

 14巡目の先制リャンメンリーチが56.6%はかなり高めに見積もっている(『統計学のマージャン戦術』では先制リャンメンが12巡目で42%)ように見えますが、河から他家に使われている可能性が低くツモりやすいためでしょう。(文中にが1枚も見えていないとあるが実際は2枚見え、ツモりやすいという判断自体は間違っていないと思います)

 役無しリャンメンテンパイである以上、多少アガリにくそうでもリーチするところではありますが、爆打の今回の判断を正しいとするなら、同じ先制リャンメンでもアガリ率に10%や20%の差がつくことはさほど珍しくないかもしれません。「テンパイしたら即リーチ」としても、テンパイ以前の段階でいかにアガりやすそうな受けを残すかというのも重要な技術になります。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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