システム12
テンパイしても押すかどうか微妙な手であれば、比較的通りやすい牌であっても1シャンテンから押さずに降りた方がよいと考えられます。
『現代麻雀最新セオリー』では、無スジ中張牌単騎のドラ無しチートイツテンパイでも追っかけリーチが悪くないようです。単騎はカンチャンより1枚少ないのでアガリ率は落ちますが、リーチチートイツならリーチドラ1より打点が上。システム6で取り上げられたようにカンチャンリーチドラ1なら無スジを勝負できるので、確かに結論としては納得のいくところです。
しかし、先制リーチに対応して危険牌を止めつつ打つとなると、単騎の待ち頃の牌を残すことは難しくなります。ツモりやすい牌ほどテンパイ以前にツモってくることが多いので、仮にうまくチートイツでテンパイできたとしても、残った待ちは通常の中張牌単騎よりもアガリにくいことが多いかもしれません。その点を踏まえると、チートイツ1シャンテンで後手を踏んだ場合は、浮き牌が比較的通りやすい牌であっても無理に粘らずにベタオリが無難と言えそうです。
システム13
システム13
チートイツドラ2となると、テンパイさえすれば待ちが悪くても十分無スジを勝負できるので、比較的安全な牌を切れるのであれば1シャンテンを維持します。
とはいえ、テンパイ以前に無スジを切る必要があるとなると降りることになり、手牌の性質上メンツ手ほど回し打ちもききにくいため、粘ったところで加点に結びつくことは少なく無理は禁物です。まとめでも触れられているように、チートイツを狙う場合は単に見た目枚数が残っている牌より、将来安全牌になりやすい牌を残した方が、後手を引いても粘りやすく結果的に加点に結びつくことが増えると言えそうです。
オリ本 ~天鳳位が語る麻雀・守備の極意~
本書は第9代天鳳位であるしゅかつ氏が「オリ」について語った一冊です。とはいえ「相手から攻め込まれた瞬間」にどうやってオリるかを解説したものではありません。その前の段階や後の段階の技術(=大局観)を総合的に説明することで、押し引きを点ではなく線で捉えられるようになっています。それと同時に、「こんなケースでは思考停止でベタオリで良い」といった考えなくて良いケース、というのも説明しています(=システム化)。これらの大局観とシステム化の両輪によって本書はより汎用的なオリの技法を説いたものとなり、これまでの麻雀の守備戦術本とは一線を画す、ハイレベルな内容になっています。本書で現代麻雀の最高レベルの「可能な限り失点を防ぐ技術」を体得してください。
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