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ネマタの戦術本レビュー第834回「『超実践麻雀「何切る」「何鳴く」ドリル』著:雀ゴロK 編その21」

ネマタの戦術本レビュー第834回「『超実践麻雀「何切る」「何鳴く」ドリル』著:雀ゴロK 編その21」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

 

Q201 スルー リーチ棒4本ともなればのみ手でも5000点相当ですから、ドラを切って役牌の片アガリテンパイでもベタオリに比べれば悪くないところです。

 しかし、をチーしてドラを勝負するということは、他家からみてテンパイ濃厚なうえ手役はほぼ役牌。アガリ牌以外ツモ切るよりないリーチ者以外が、生牌のを切ってくるかと言われれば疑問が残ります。

 逆にスルーした場合もテンパイの可能性が残りますし、リーチ棒4本ともなれば他家もアガリを目指したいところなので、生牌の程度なら鳴けることも結構期待できそうです。

 問題の意図するところは承知しているつもりですが、今回は条件が条件だけに、テンパイに取って押すよりは、スルーして基本押す選択を取りそうです。

 

Q202 アガリに遠くアガっても安手の場合は、ラス目であっても押し引き基準はあまり変わりません。アガれる可能性が低いうえに、アガったところで点数状況があまり改善されないからです。逆に言えば判断が変わりやすいのは、アガリ率は低いけれどもアガった時は高打点になるケース。どんな時なら「ラス目につき押し」が成立するのか改めて確認しておきましょう。

 

Q203 これもQ202と同様の理由で引く一手。負けているからという理由で押し過ぎると、更に無理をしないと負ける展開が増えるという悪循環に陥ります。耐えていれば次局以降高打点が狙える手が入って逆転できることはそれほど多いわけではありませんが、それでも勝ち目自体がかなり薄い勝負をするよりはよいことが多いものです。

 

Q204 良形で、高打点とまでは言えませんが序盤で仕掛けもきく手。平場なら押すところです。今回はトップ目で北家には5200を放銃すれば逆転されますが、もし出アガリ5200の手ならツモれば満貫。降りていてもツモられれば逆転されることになります。

 よってトップ目とはいえ対北家リーチは判断を変えるほどではないとみて押し。ツモられてもトップ率があまり下がらない東家西家のリーチなら降ります。トップ目ほど引き寄りなのは確かですが、これもどんな時なら「トップ目につき引き」が成立するか今一度押さえておきましょう。

 

Q205 打 リャンメンテンパイならトップ目でもツモられた時の失点回避も踏まえて押すことが多いのですが、今回はツモられても局が消化しまだ余裕がある点数状況。押しても悪くはないと思いますが、ラス目でドラなのに2巡目にが切られている。手出しツモ切りは分かりませんがと落としていることからドラを固めた良形テンパイ。マンズ待ちならが早いことからで高打点放銃になるケースも少なくないとみて止めそうです。この辺りは正直勝手読みの部類ですが、この点数状況なら悪いケースを想定しておくに越したことはないと判断しました。

 

Q206 平場なら次巡以降の無スジもまだ押してそうなので手広く受ける打寄りですが、この点数状況なら次巡以降の無スジはノーテンなら止めた方が無難。それならこの時点で受けを狭めますが安牌の切りがよいとみます。

 

Q207 アガれば失点回避にもなるので、安手でアガリやすい手はトップ目でもあまり押し引き判断が変わりません。逆に言えば今回のように打点はそこそこあるけどかなりアガリにくい手の場合は引くことが増えます。

 

Q208 高めでも7700点。シャンポンに受けて12000点アガれることよりは7700点でアガれることが多く、7700点でもアガればかなりトップ安泰。切る牌の危険度的にも今回は打に分がありそうです。

 

Q209 アガればトップ終了、振ってもラスとは限らず2着のこともある、降りてトップを取るのは実は結構厳しいリャンメンテンパイ。少なくとも本書のルール想定なら押すところです。

 

Q210 今度は降りてもそれなりにトップの可能性が残り、4翻以上放銃でラス落ちのリャンメンテンパイ。Q209に比べれば降り寄りです。残りスジ9本では両無スジ。リーチ者が3翻以下の手なら振っても続行。40符3翻の手なら降りたためにツモられてトップを逃す展開もあります。本書のルールならまだ押す手もありそうですが、残りスジがそれなりに絞れていてが両無スジ、のカンチャンが手出しならターツ落としが入って比較的良形が残っていることが多いというのも踏まえてどちらかと言えば引きというところでしょうか。押し引き判断のための条件がもう少し欲しいと思いました。

超実践麻雀「何切る」「何鳴く」ドリル

麻雀戦術書のベストセラー作家雀ゴロKの新作。 今回は対局で頻発する「何切る」「何鳴く」問題を 210 問収録した超実践ドリル。 平面何切る本はこれまでにも多数出版されているが、それ以外にも「リーチ判断何切る」「何鳴く」「押し引き何切る」など複数のテーマの問題を出題。 解答ページでは雀ゴロKとメンバーによる問答が掲載されていて、なぜ、その解答が正しいのかが理解できる。

著:雀ゴロK
単行本:1,404円
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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