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ネマタの戦術本レビュー第1042回「『麻雀技術 守備の教科書』編 その10 著:井出洋介 小林剛」

ネマタの戦術本レビュー第1042回「『麻雀技術 守備の教科書』編 その10 著:井出洋介 小林剛」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

第三章 読みのポイント

CASE20 役牌のドラ切りは重要なサイン

序盤から役牌のドラが切られた場合、5割くらいはドラの見落とし、2割くらいは手牌が良くなくても使いにくいドラは鳴かれる前に切ってしまおうというもので、本当に手牌がいいのは3割くらいな気がします。

もちろんこれは不特定多数の相手と同卓している場合の話で、これがプロのリーグ戦、特に麻将連合のような一発裏ドラ無しのルールであれば、役牌のドラ切りは71ページの牌姿例のような好手が入っているとみるべきでしょう。ドラに限らず、切るだけでも失点のリスクが高い牌が切られた場合は、(見落としでなければ)リスクを負うに値するとその他家が判断したということ。相手を買いかぶることはありませんが、誰しもが勝ちを目指して打っているということは、読みを入れるうえで押さえておきたいところです。

CASE21 役牌のトイツ落としはタンヤオ率が高い

73ページのような役牌トイツを落として即リーチであれば、タンヤオがつかない平和手だった可能性もあります。タンヤオだった場合は、コーツにならないと1翻つかない役牌トイツより、どこでメンツができても1翻つくタンヤオトイツを優先したケースもあり、その場合はリャンメン待ちが残っているとは限りません。

よって、役牌トイツ落としリーチだとしても、毎回73ページのような良形高打点とは限らないのですが、それでも通常リーチと比べれば押し返せる手牌が限られるというのは確かです。そもそもチートイツ1シャンテンでは高打点だとしても通常リーチには押しづらいので、このはテンパイするまでは止めるべきです。

CASE22 点数状況からアガリ点を読む

私は様々な力量の打ち手と同卓経験がありますが、「容易に逆転手を作れる局面におけるラス確アガリ」と、「逆転には役満が必要な局面における役満アガリ」を見た回数がほとんど変わりません。相手を買いかぶることはありませんが、誰しも勝ちを目指して打っているということを踏まえたうえでの読みは必要です。

ただし、最大限勝ちを目指した結果が、着順の変わらないアガリになることも多々あることは意識しておく必要があります。今回は出アガリ3900で順位が上がるラス目の仕掛けで巡目が十分にあるので、3着目からの直撃期待で2000点のテンパイを入れている可能性は稀とみますが、これが下位とあまり点差が離れていない2着目や3着目なら順位の変わらない仕掛けである可能性も十分あるでしょう。ドラとの振替えや役牌加カンからの符ハネやカンドラ、他家のリーチ棒で逆転できる余地があるならなおさらです。相手の手は必ず逆転手だと思い込むと、今度は買いかぶりになってしまうので注意しましょう。

麻雀技術守備の教科書

いちばんやさしい麻雀の守備の本
“じっくり型”井出洋介と、“スピード型”小林剛
二人の守備の名人が基本から丁寧に解説しました。

打ち筋が正反対の二人だから導き出すことができた
「全プレーヤー必須の知識」

【この本の特徴】
・麻雀の第一人者井出洋介と、Mリーグ出場のトッププロ小林剛の共著!
・リーチされたら?食い仕掛けされたら? 振り込まない方法を解説!
・「捨て牌読み」「ベタオリ」の技術がわかる!
・「守備を見据えた攻め」「押し引き」もわかる!
・弱気になって守るのではなく、勝つための「守る勇気」を身につけることができる。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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