- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
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第2章 最速で勝ち組になるための手作り
③5ブロック理論
「ブロック」の概念自体はだいぶ昔からあり、手作りを考えるうえでの根本と言ってもよいのですが、重要視されてきたのはここ最近であるように思われます。理由としては、「ブロックという言葉を用いずとも、実力者は直感的に正着を選べることが多い」「ブロックを表す言葉が、人や時代によって様々な呼び方をされていたので分かりにくかった」というところでしょうか。「ブロック」と呼ばれるようになった経緯についてはこちらでまとめております。
65ページのStep2は「4ブロック以下、5ブロック、6ブロック以上」の誤植です。このチャートは手作りを考えるうえでまさに根幹となるので是非とも意識しておくようにしましょう。ブロック数に応じた手牌のパターンをより詳しく分ける方法についてはこちらを御参照下さい。
④6ブロック編〜良い1シャンテンを作れ
シャンテン数、将来テンパイした時の待ちの強さ、シャンテンが進む受け入れ枚数。麻雀で「スピード重視」と言われる場合、この三要素が混同されがちです。麻雀歴が長い人でも理解してないポイントとされるのは、この要素が混同されたままになっているからと思われます。本書の冒頭にありましたように、「たくさんアガる」という困難を分割して考える必要があるのです。
68ページ牌姿Dはブロックという概念が浸透する前は、麻雀歴が長い人でも大半が6ブロックを選びがちでした。5ブロックに受けた方がよくなる詳しい理由についてはこちらを御参照下さい。
確かにリャンメンが揃っているので、リャンメンを固定してもそれほどアガリ率が下がるわけではないのですが、麻雀はあくまで「比較」のゲーム。単に良い1シャンテンを作れというと、「良形が残れば十分」あるいは、「悪形が残るのは不安なので、シャンテン戻ししてでも良形を作る」と考えがちなので、取り得る選択肢の中で、「より」良い1シャンテンを作るものとお考え下さい。
これだけでOK!麻雀初心者が最速で勝ち組になる方法
70点取れれば勝ち組になれる
一般的に強者と言われる人たちは
(1)自分の手牌
(2)捨牌や点数状況など手牌以外の公開情報
(3)公開情報から推測される「相手の手牌」や「残りの牌山」などの非公開情報
(4)相手の打ち筋や癖など
(5)相手の理牌や打牌のテンポなど、牌理以外の読み
といった様々な情報からどんな選択をするか決定しています。しかしながら、初心者がこれらの情報をいきなりすべて処理するのは不可能です。ではどうするべきか。初心者でも扱うことができる最小限かつ、より勝利に貢献しやすい情報のみをひとまずは考えれば良い、ということになるでしょう。
初心者の方が麻雀をする可能性のある多くのフィールド、仲間とのセット打ちや天鳳で言えば特上卓くらいまでのレベルを上限と考えた場合、その中で半分より上の実力を手に入れるには、(1)~(2)の情報があれば十分です。
したがって本書は(1)~(2)のみを用いて問題に答えています。結果としてそれは正解((3)~(5)も含めた強者たちの見解)とは違う選択であることもあります。しかしそれこそが勝ち組になるための最短ルートなのです。
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