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ネマタの戦術本レビュー第1213回「『麻雀「超コスパ」上達法』編 その2 著:金太賢」

ネマタの戦術本レビュー第1213回「『麻雀「超コスパ」上達法』編 その2 著:金太賢」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるもの、または更に掘り下げたい部分等を取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

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第1章 ルールを覚えたらまず取り組むこと

超コスパ戦術,04

現在日本で遊ばれている麻雀は通称「リーチ麻雀」。日本麻雀を象徴する役であると同時に、本書の指摘通り、バランスブレイカーとも言えるチート役です。

チートとも言える役がどうして修正されることなく存在しているのか。理由の一つは「どんな配牌でも全員が狙える」うえに、高打点のチャンスを残せるということ。もし難しい役を作らなければ高打点が狙えないのであれば、麻雀は今以上に、たまたま配牌が良かった人がそのまま勝ってしまうゲームになってしまいます。

もう一つの理由は、目立つデメリットも内包しているということ。麻雀に限らず、メリットばかりでデメリットが無い攻撃手段があれば、戦略の幅が狭まりゲームとして面白いものになりません。安易なリーチが負けにつながることも多々あるからこそ、リーチ麻雀が多くのプレイヤーに支持されるゲームとなったのです。

とはいえ、麻雀を覚えたてのうちは、リーチのデメリットはあまり気にしない方がよいでしょう。リーチの持つ大きなメリットを体感してこそ。より高度な技術も効率良く身に付けることができるようになります。

超コスパ戦術,05

リーチに次いで押えておきたい役と言えば、役牌と、次に出てくるタンヤオ。その理由はもちろん出現率の高さもありますが、リーチを狙うのが難しい場合に鳴いて進めるうえで特に役に立つからです。麻雀のアガリの大半はこれらの3大役が絡むので、この3つさえ押えていれば覚えたての段階なら十分過ぎるくらいです。

役牌が鳴ける場合にポンするかどうかは、手牌によっては上級者間でもかなり意見が分かれる難しい問題ですが、個人的にも覚えたての段階なら全部鳴くくらいのつもりで打つことをお勧めします。役牌を鳴くことが大きな損になることはそれほど多くありませんが、鳴かない事が大きな損になるケースは簡単に考えられるためです。

超コスパ戦術,06

現在採用されている麻雀のルールは、役牌のようにコーツだけで役をつくるものは鳴いても翻数が変わらないが、そうでないものは鳴くと1翻下がる法則があります。しかしこの法則に唯一当てはまらない(役満以外の)役がタンヤオです。

実は麻雀にリーチが導入される前は、役牌、タンヤオに次いで作りやすい役である平和も鳴いても成立。そもそも全ての役が鳴いても翻数は変わりませんでした。リーチを導入する過程で、メンゼンで進めるメリットを大きくするために「食い下がり」ルールが導入されましたが、タンヤオに関しては「その方が戦略の幅が広がって面白い」という理由で鳴いても成立することになりました。

鳴いても成立、19字牌を使わない。この性質から「リーチ」「役牌」が狙えない場合に狙いやすい役であると言えます。狙いやすいうえに、3つの役が互いをそれぞれ補完しているからこそ、この3つが手役の基本と言われるようになったんですね。

超コスパ戦術,07

麻雀にリーチが導入される前は、役満とチンイツ以外の役は全て1翻。リーチが導入され、点数がインフレする過程で、比較的難しい手役については翻数が引き上げられることになりました。

しかし、そのようなルール修正を加えたにも関わらず、出現率トップ3のリーチ、役牌、タンヤオの1翻役がそのまま重要度でもトップ3であるのは、役以上に重要な「ドラ」も導入されるようになったためです。リーチツモドラ裏のような手でも満貫に届くので、手役は和了のための簡単な1翻役さえつけばよく、打点はドラで補う戦略が特に有力になったのでした。

麻雀「超コスパ」上達法


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初心者のための戦術書をつくりたい。本書はそんな金プロの思いから生まれたものである。 「麻雀のルールを覚えた人」「これから麻雀を強くなろうとしている人」のために、最短で麻雀が強くなるテクニックを解説。絶対に押さえておきたい役作りの原則や牌効率の基本、実戦で差が出る鳴きやリーチ判断、オリの極意、さらには平均順位を押し上げるトッププロ直伝の上級テクニックまで、3ヵ月間で強者と肩を並べられるようになるカリキュラムを組んだ。
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●著者プロフィール
金太賢(キム・テヒョン)
1983年1月27日生まれ、兵庫県神戸市出身。
脱サラ後に日本プロ麻雀協会4期生としてプロデビュー、A2リーグまでストレート昇級、1年後に最高峰のA1リーグへ。2017年に団体最高タイトル「雀王」を獲得すると、その勢いで「麻雀最強位」も獲得、翌2018年も「雀王」を連覇。現A1選手の中で連続在籍記録2位、降級未経験記録1位。

高い雀力と解説の分かりやすさに加え、トレードマークの派手なシャツで人気を集め、Mリーグの解説、ABEMAのRTDトーナメント、MONDOTVのモンド杯、など様々な麻雀番組でも活躍中。今最もMリーグに近いと言われるプロの1人。
普段は健康マージャン「まーすた」で麻雀の普及活動に努めている。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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