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ネマタの天鳳日記 第83回

ネマタの天鳳日記 第83回

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 リーチに対して安牌が1枚もありません。スジならがありますが、からの打リーチはいかにもありそうなところ。宣言牌のスジは危険と言われる理由です。

 むしろ通しやすいと言えるのが、宣言牌の裏スジであるとあればテンパイ以前にが切られることが多いためです。西家はより前にを手出しでトイツ落としをしています。を、トイツよりも優先して残す理由は考えにくいです。

 もちろん、頭頭や頭頭からの打は有り得ますが、牌の組み合わせが限られるので、少なくとも他の牌よりは通りやすいということは言えるのではないでしょうか。アガリを目指すうえでも、ドラを面子候補に固定する打より、を雀頭に固定する方が有利です。

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 比較的通りやすそうな牌もなく、通ればもう1回切れるということで打としましたが、一般的に宣言牌のスジは、特に条件をつけない無スジと比べて放銃率は大差ありません。

 今回は打の前にをトイツで落としているという情報があるため、が面子候補の一部である可能性が高くなります。つまりはからの打の可能性も高くなるので、むしろ通常の無スジよりも危険そうです。そうなると少なくとも1シャンテンにはとるべきだったと思います。

 通った時に最もアガリやすいのは打ですが、親とはいえリーチドラ1の良悪1シャンテンで両無スジ456牌を押すとなると、安牌が十分にあるなら、「やや降り有利」。

 通りやすいのはワンチャンスのですが、悪悪1シャンテンになると通常のスジ程度に通りやすい牌であっても微妙。そうなると今回は通ればもう1回切れることもあり打でしょうか。

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 は通りましたが入り目でした。

 「宣言牌のスジは危険」「宣言牌の裏スジは通りやすい」「端牌は通りやすい」「安牌が無いなら押す」「安牌が無いなら通った時に安牌を水増しするように打つ」どれも部分的には合っていますがあくまでケースバイケース。

 「何と比較してそう言えるのか」「どのような局面で適用すべきか」について今一度確認しておきたいところです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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