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第109回 ネマタの麻雀徒然草

第109回 ネマタの麻雀徒然草

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ネマタの麻雀徒然草とは
  • 『ネマタの麻雀徒然草』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる「麻雀に関する話題を徒然なるままに書き連ねていく」コラムです。
  • 第1回はコチラ

 実戦譜であれば何をツモったかが書いてあるのが自然ですが、他家の河情報の無い手牌だけの何切る問題であっても、何をツモったかが書かれてあるのが一般的です。基本的に何をツモったかによって切る牌は変わらないので、『現麻本』でもそうでしたが、私は何切る問題においてツモ牌を書かない立場を取ります。

 何をツモったかによって切る牌が変わるという意見は、往々にして「何をツモったかによって次巡以降ツモりやすい牌が変わる」というオカルトになりがちです。何をツモったかという「結果」によって、今後のツモという「抽選」の変化を予測することは不可能です。洗牌が十分でなければ、アガリに向かううえで同色の牌からメンツを構成する以上、次のツモもその色と同色の牌をツモりやすいという傾向があるかもしれませんが、言うなればそれはイカサマの類。特に条件が無ければ、ツモ牌は無作為であるという前提は共有されてしかるべきでしょう。

 しかし厳密に言えば、ツモ牌が何かによって切る牌は変わり得ます。ただ、それはツモ牌が何かというより、「それまで残されていた牌が何か」という情報に影響されるものです。

 分かりやすいのがツモ切りか空切りかを選べるケース。他家にこちらの手牌構成が読まれにくくするためにはどちらを選ぶべきかについては、昨今の戦術書でも何度となく取り上げられてきました。

 もう一つは、それまで残されていた牌が何かによって、「どのような場況である可能性が高いか」が変わるので、そのことまで踏まえれば打牌選択が変わり得るケースです。

 ツモった牌がピンズだから次巡以降もピンズをツモりやすいと考えるのはオカルトですが、手牌に一見不要そうなピンズの浮き牌が残っていて、ピンズをツモってその牌にくっついてターツが出来たとなればどうでしょう。その打ち手が場況からピンズが他家に使われている可能性が低く、その分ツモりやすいと判断したとも考えられなくはないでしょうか。

 私自身は、手牌が実戦で誰かが打っているものであったとしても、その打ち手の判断が合理的だったかは定かではないうえに、仮に合理的だったとしても、それを手牌だけの要素より重視すべきと思われる問題を未だに見たことがありません。よって、ツモ切り手出しの区別はともかく、それまでの手順については意識する必要のないものとして打牌を選ぶようにしています。

 ただ、「ツモ牌が何かが分からないと答えられない。」「その場に居ないと分からない。」「そもそも自分はその手牌になっていない。」と答える人の気持ちも、最近では何となく分かるような気がしてきました。どんな何切る問題も常に自分がその場で打っていることを前提とする立場を取っているのであれば、オカルトの類を信じていないとしても、そう答えざるを得ない問題も有り得るからです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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