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ネマタの戦術本レビュー第963回「『麻雀の失敗学』編 その11 著:朝倉康心」編

ネマタの戦術本レビュー第963回「『麻雀の失敗学』編 その11 著:朝倉康心」編

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!

当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。

成功学1 「安牌を切って悪形聴牌」と、「放銃率15%の牌を切って良形聴牌」との比較であれば優劣微妙であることは、「現麻本」でも取り上げました。実際はこの手の選択は235(2が現物)から2を切るか5を切るかのように、危険牌側が片スジのため放銃率が15%を超えることが少ないことから、危険牌を切って良形聴牌が多くの場合正着となります。

しかし個別に読みを入れることができる局面となれば話は別。今回はの順番で切られているので、通常より待ちの可能性が高く(他のリャンメン待ちなら引きのリャンメン変化を残してから切られる事が増えるため)、待ちが残っているならより先にを落とすことが多いのでは通りやすい。打が有利とまでは言えなくとも候補には上がりそうです。個人的にはここでは安直に現物の打ツモの時点で迷いながら、更に無スジが通っていたりが薄くなったりしていれば打リーチ。アガれたところで、そもそも先に切る手はどうだったかという発想になりそうです。

成功学2 一度自分で切った牌は思わずツモ切りしたくなりますが、聴牌時点でフリテンが残ることは稀で、周辺が待ちになった時に他家から読まれにくいことからも残す選択が有力になることは案外あります。『スーパーデジタル麻雀』『麻雀強者0秒思考』でも同様の内容が取り上げられました。

戦術書で何度となく取り上げられていたこともあり、個人的には迷わずこのは残せそうです。そのこともあって、この対局が麻雀ウォッチの記事で取り上げられた時は、「プロなら出来て当然」というのが正直な感想でした。半荘の結果に影響した打牌が中心に取り上げられるのは当然ではありますが、個人的には結果に影響しなかった打牌であっても、プロの凄さが見てとれる打牌がもっと着目されるようになればと思うことです。

朝倉康心の『麻雀の失敗学』

失敗こそ進歩のチャンス!
麻雀プロの戦術本で、自分のドヤ牌譜、アガった名牌譜に焦点を当て語ったものは過去に数多くありますが、自分の「失敗譜」だけに目を向けそれについてひたすら語った戦術本はありません。なぜでしょうか?それは失敗は恥ずかしく、またそれを明かすことは自分が弱いと思われかねないからです。

しかし日本で唯一「天鳳位」を2回獲得、Mリーグ2018でトッププロ相手に178.8ポイントの好成績を残した朝倉康心なら、その心配はありません。著者自身のツイッターも、失敗譜の反省にまみれてます。そんなことから生まれた本書ではMリーグの実戦の失敗から新たな『常勝理論』が語られてます。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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