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ネマタの天鳳名人戦牌譜検討  第193回

ネマタの天鳳名人戦牌譜検討 第193回

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ネマタの天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第七期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第七節三回戦A卓

▼対局者
私:就活生@川村軍団
Bさん:トトリ先生19歳
多井隆晴
小林剛

牌譜はこちら

 オーラスラス目の親で9種9牌。国士をアガれば一気にトップと言ってもアガれなければほぼラス確定。3着をまくるだけなら難しくないのでもちろん流します。

 1本場。またしてもヤオチュウ牌が多いですが、で1メンツあって通常のメンツ手もそれなりにアガれそうです。

 を持っているのでから切りましたがアンコでかぶってしまいます。

 中盤に入っても全く手が進まず未だに4シャンテンですが、実はヤオチュウ牌を後3枚引けば流局時に流し満貫。ここからアガリを目指すよりずっと現実的です。

 ただし流し満貫は鳴かれると無効。他家視点からも流し満貫狙いが分かりやすくなる終盤になると南家に鳴かれやすくなるをここで切ります。一方はこの時点で誰かにトイツであれば鳴かれてしまいますし、この巡目まで重なり狙いで他家に1枚だけ持たれているというのも考えにくい。誰かがを切った時に合わせ打ちできるようまだ抱えます。

 リーチが入りました。から落としていきます。

 4枚落とし。ヤオチュウ牌の数が足りましたが、うっかりを切ると南家に鳴かれてしまう恐れがあります(実際には南家が鳴ける形でした)。今回は既にがあるので後は流局を待つのみですが、北家のアンカンで自分がハイテイになりました。もしヤオチュウ牌がこの時点でのみなら、南家に鳴かれないようにはハイテイで切ります。

 流し満貫達成。天鳳では和了役扱いではないので親が流れて2着終了。もし和了役扱いで連荘になるなら、逆転阻止のためにトップ目の西家が北家に差し込みにいく展開も見られたかもしれません。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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