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ネマタの天鳳名人戦牌譜検討  第136回

ネマタの天鳳名人戦牌譜検討 第136回

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ネマタの天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第七期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第五節二回戦B卓

▼対局者
石橋伸洋
Bさん:シンプルなワキガ
Ⓟ中嶋隼也
Dさん:タケオしゃん

牌譜はこちら

 136-1-min

 を落とした方がタンヤオになりやすいですが、を切っている北家、クイタン狙いの東家ともには持ってなさそうというのもあり端寄りの残し。

136-2-min

 一度切ったを引き戻しました。今度はがもう1枚切れたので落とし。テンパイした時もより先にを切っているので待ちが読まれにくいというのもあります。形のうえではの4連形を残すメリットはあまりないのですが、から切っていなければなかった選択でした。

136-3-min

 リーチが入りテンパイするもが立て続けに切られてが残り4枚。これだとリーチにはやや押しづらいですが、回るにしても雀頭のではなく、ツモで即追いかけリーチが打て、共に3枚見えのダブルワンチャンスで、残りスジも多いことから待ちはほとんどないとみての切り。危険牌を押さないにしても、押し返しを考慮して現物切り以外の選択がないかを確認することは重要です。

136-4-min

 東家が後付けのを鳴いて打。序盤で2フーロされた直後なのでまだテンパイしている可能性は低い。ホンイツになった時に勝負しやすうように、将来危険になりやすいから切っていきます。

136-5-min

 メンホンでテンパイしましたがは既に残り1枚。高打点といってもこの手なら降りに回ることも多そうです。

136-6-min

 東家がをチーして打はほぼフォロー牌。から打とした時点でははまだドラではなかったので、だけでなくのケースもあります。放銃すれば7700以上。残り1枚のカンでは止めるかと思いきやツモ切り。

136-7-min

 次巡をツモって跳満。何故を押すことが出来たのでしょうか。

136-8-min

 おそらくポイントはこのトイツ落としにラグがかかったことです(2枚ともラグがかかったとすれば偽ラグとは考えにくい)。後から切られたピンズと合わせれば北家がチーできる形であったケースも考えにくくなるので、は東家にトイツ。の形ならポンテンに取るので、をポンしない形でがフォロー牌となるとのリャンカンに限られるのです。 (こういったケースもあるので、チーしかしない場合は上家のツモ番が来る前は鳴き無しを押していた方がよいのかもしれませんが、切り替えの手間や鳴き無しを解除し忘れるミスがあるので流石に割に合わないとみます)

 カン待ち一点とまで言えるかは分かりませんが、こちらもテンパイしている以上読みにかけたというところでしょうか。ラグ読みに限らず、雀頭も含めて手牌構成が読めるケースも少ないながらありそうなので、今後研究を深めていきたいと思わされました。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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