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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第90回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第90回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第二節一回戦C卓

▼対局者
多井隆晴
石橋伸洋
Ⓢ福地誠
おじさん

牌譜はこちら

 高めドラツモで跳満に届くシャンポン待ちよりは満貫のリャンメン待ちがよいのでドラ切りを選びそうでしたが、ドラ表示牌を含む待ちもリャンメンの中では弱く、ツモの変化もあります。

 ソーズのリャンカンを外す手もあり、引きの変化よりはカンチャンが残った時の待ちの強さ優先で打より打の方がよさそうです。ただし後手を引いた場合に、テンパイ時にドラを切るリスクが残るというデメリットもあります。初見ではシャンポン固定の打に違和感がありましたが案外有力そうです。シンプルな牌姿でも、最善が何かを突き詰めるのは難しいものです。

 結果は最高の6000オール。打か打ならでリーチを打つところですが、テンパイ時点では山に2枚しかなくアガれなかった可能性大。南家に満貫を放銃する結果になっていたかもしれません。優劣は微妙でも結果に大きく差が出やすいケースでは、少しでも有利な選択が選べるよう精力を傾けたいものです。

 3枚切れ。にくっつけばタンヤオ、が重なればピンズホンイツのメンツ候補が揃うので打。リャンメンにこだわると気付きにくい打牌かもしれません。

 こうなれば次巡以降上家からピンズが出れば鳴いて一色手に向かうので、のロスはさほど気になりません。それなら上家がソーズ染め手傾向なのを考慮しソーズカンチャンから落としていきます。

 チンイツで満貫になれば決定打でしたがここは西家がダマでチートイツドラ2のアガリ。作日第三節が開催されたので、次回からは第三節の検討に移ります。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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