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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第89回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第89回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第二節一回戦C卓

▼対局者
多井隆晴
石橋伸洋
Ⓢ福地誠
おじさん

牌譜はこちら

 は安牌のうえに重なりで満貫〜跳満が狙える牌。引きとリャンメンへの変化がありますが、にくっついてもはまだ引っ張ってソーズカンチャンを落とすのでさほど強い変化ではありません。それなら東家西家の現物を残した方がよいという判断でしょうか。メンツ候補が足りている手で残りの浮き牌が全て安牌なら、遠いところからでも他家の先制テンパイに安牌を切りつつ追いつける可能性が残るので安牌を持つメリットが大きくなります。

 カンは比較的山に残ってそうではありますが、ツモはもちろん、ツモでもリーチのみカンチャンよりはドラくっつきが残る1シャンテンの方がよいとみます。ドラを抱えて打としそうです。

 ラス牌のが重なりましたが、不要牌のを切らずにツモがロスになるツモ切り。は東家西家には安牌というわけではありませんが、手出しを入れない方がメンツ構成を絞られづらく、東家からを鳴きやすくなるのでむしろアガリやすいという判断でしょうか。

 ドラ残しが活きるのはドラツモだけですが、他家全員に通りやすい牌でもあります。前巡からを止めているのはツモ切りが続いていて、テンパイしているとするなら南家にが当たる可能性が結構高いためでしょうか。南家がと切っていれば、ターツ落としの直後はノーテン率も高いのでが切りやすいところ。待ちを絞らせにくくすることで、真っ直ぐ打たれていたらアガられていた大物手を阻止することができるかもしれないというのもツモ切りのメリットと言えます。諸々の要素が込み入ってどちらを切るか迷った場合は、他家に情報を与えにくいツモ切りを選ぶというのも一つの手かもしれません。

 流局間際で全員にテンパイが入る展開になりましたが、南家が2枚とも残っていたをツモって満貫。一歩リードする形となりました。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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