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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討  第109回

ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討 第109回

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ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討とは
  • 『ネマタの第八期天鳳名人戦牌譜検討』は、麻雀研究家・ネマタさんが「第八期天鳳名人戦」で気になった局面を取り上げていくコラムです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。

第四節二回戦B卓

▼対局者
多井隆晴
おじさん
Ⓟ谷口浩平
Ⓢ福地誠

牌譜はこちら

 麻雀にある程度慣れると、配牌にとあったらを切りたくなりますが、リャンメンターツが揃って雀頭が無いこの手牌なら平和がつかないが最も不要牌。他家に重ねられる前に切ることでアガリ率低下を防ぐ効果もあります。

 が1枚切れたので受け入れ枚数重視なら打ですが…

 もしが残っていれば、ここで打として三色以外に一通も残る手広い1シャンテン。より安牌になりやすく、をかぶったとしても、その結果タンヤオまでついて更に高打点のアガリになるケースもあるため、どちらかというと打としそうでした。

 アンコが無い4トイツですが、くっつきでチンイツの5ブロックが揃うのでポンの一手。もポンしてをツモれば倍満。そこまで上手くいくことはあまりありませんが、打点があるなら遠い手で守備力を落とすこともさほど気になりません。

 守備力が落ちるのは気にならないと言っても、チンイツ3シャンテンでリーチがかかれば、少しでも失点を回避できるように降りる一手。リャンメンに当たる組み合わせが1種で、通れば次巡も通せるの2択。の出が早いことから、悪形に当たる可能性はの方が低いのでを切った方がよいとみます。結果的にはどちらも当たりでしたが、なら安め3900で済んでいました。

 もし2巡目に打としていてテンパイ打牌がなら、今度はと何かのシャンポンの可能性が高まるのでを切るところ。それだと正着を打っても12000放銃。完全に結果論でしかないですが、こういうことを考えながら牌譜を検討するのも麻雀の面白さの一つです。

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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