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ネマタの戦術本レビュー第511回「新版おしえて!科学する麻雀 著:とつげき東北 編:福地誠 その33」

ネマタの戦術本レビュー第511回「新版おしえて!科学する麻雀 著:とつげき東北 編:福地誠 その33」

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第4章 ベタオリした場合はどのくらいツモられる?

 「かわし手だからオリ」という理由で安手リャンメンテンパイからすぐ降りてしまう人も結構見受けられますが、ベタオリしていてもツモられて失点しまうことがあるからこそ、こちらがテンパイなら案外押した方がよくなります。

 本書ではベタオリする時は完璧にオリ切れることを想定していますが、実戦では現物が無く、手牌のうちで最も安全そうな牌を切っても振り込んでしまうこともあります。安牌が少ない時は押し引き判断は「押し」に傾くと言えます。

 とはいえ、現物が1枚も無いとしても、ベタオリの手順が身に付いていれば案外放銃を回避できるものなのでそこまで大きく判断が変わるわけではありません。「オリ打ち(ベタオリしているのに放銃してしまう)はカッコ悪い」からといって押すに見合わない手から勝負するのは避けましょう。

攻めとオリの目安の判断

 本書では、東風荘超ラン卓のリーチの平均打点を子6000点、親8500点として計算しています。しかしこれはリーチアガリ全体の平均点(赤無し)です。放銃するときは「メンゼンツモ」の1翻がつかないので、放銃平均点については赤ドラが3枚あるルールでもこれよりも低くなります。よって、実際は今回の目安よりも押し寄りに傾きます(具体的には『統計学のマージャン戦術』を御参照下さい。)

 もちろん、あくまで平均的な先制リーチ(リャンメン率約65%)を想定しているので、場況や対戦相手の打ち筋によって判断が変わることも有り得ます。仮にリャンメン待ちでないとリーチしないという人がいるなら、自分がリャンメンテンパイでアガリ時収入が相手のアガリ点の1/3程度あれば押せたのが1/2程度なければ押すのが厳しくなるという感じです。他家リーチの特性が読めるならそれに応じた計算をして押し引き判断を変えてみる。それこそが「データを活用する」という行為です。

練習してみましょう

 切る牌が放銃すればアガれないので、危険牌を切ればその分放銃率だけでなく和了率も下がります。しかも実戦では危険牌を通せば通すほど、次の危険牌の放銃率が上がります。

 メンゼンテンパイの場合は押し有利なら大抵のケースで追っかけリーチがよいので問題にならないですが、「鳴き手のテンパイでどこまで危険牌を押してよいか」については、結果に影響しやすいにもかかわらず上級者でも見解が一致しないことが多い難しい問題です。テンパイ料の存在もあるので、テンパイ時点で明確に押し有利な手は最後まで押せることが多いのは確かですが、「押すと決めたら最後まで押す」と決めつけて場況を見落としてしまわないように注意しましょう。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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