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ネマタの戦術本レビュー第512回「新版おしえて!科学する麻雀 著:とつげき東北 編:福地誠 その34」

ネマタの戦術本レビュー第512回「新版おしえて!科学する麻雀 著:とつげき東北 編:福地誠 その34」

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第4章 テンパイ時、相手のリーチに攻めてよい得点は?

 その33でも触れましたが、現在では研究が進み、本書の基準よりも押せることが多いということが判明しました(『統計学のマージャン戦術』『現代麻雀最新セオリー』参照)。そちらの基準ではリャンメンテンパイならほとんどのケースで押せ、安手悪形テンパイでも案外押せることが多いです。

 ただし、麻雀に打ち慣れていない(『判断』のための基本的な知識は身に付いているが、『認知』の段階で見落としが多い)段階で、ギリギリ押せる程度のラインに押し引き基準を置くのはあまりお勧めできません。ギリギリ押せるということは場況次第で降りた方がよくなるということなので、場況を見落としていると押し過ぎてしまうミスが増えるためです。

 特に注意しておきたい場況に関する情報は、「切る牌の放銃率」と、「先制リーチ以外にテンパイしている他家の存在」です。

 本書に限らず押し引き関連の戦術書では、一般的な無スジの放銃率を約10%とみなして計算することが多いです。実際に中盤の無スジ2378の放銃率はその程度なのですが、実戦では「一点読み」は無理でも、放銃率10%程度では済まないかなりの危険牌が出現すること自体は珍しくありません。放銃率が特に高い牌を切れば和了率も大幅に下がるので、一般的な無スジを切るならギリギリ押してよい程度でかなりの危険牌を切ることは大きな損失につながります。

 また、リーチ者が1人だけならテンパイから押すことが多いと言っても、2軒リーチとなれば押せる領域は一気に狭くなります(『統計学のマージャン戦術』参照)。実戦では2軒リーチでなくても、先制リーチ以外のテンパイ者がいることも珍しくありません。このような場合も1軒リーチならギリギリ押してよい程度の手で勝負することは大きな損失になりかねません。

 長年麻雀を打っていてもこの手の見落としから来るミスはよくありがちなので、このあたりは特に注意したうえで押し引き基準を活用していただければと思います。

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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