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ネマタの戦術本レビュー第736回「現代麻雀の神ワザ 著:鳳南研究所 その15」

ネマタの戦術本レビュー第736回「現代麻雀の神ワザ 著:鳳南研究所 その15」

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ネマタの戦術本レビューとは
  • 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
  • ご意見・ご感想がありましたら、お問い合わせフォームから送信してください。
  • 第1回から読みたい方は、目次からご覧ください!
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第2章 分析11

 「安牌を抱えるだけ」「待ちを読まれにくくするだけ」のためにテンパイ速度を落とす先切りは有力でないことが多いですが、先切りが両者を兼ね備えることは少なくないので、実戦で先きりが有力になること自体はそれほど珍しくありません。

 特に鳴き手の場合はメンツをどこで作るかを選びやすいのに加え、メンゼンツモの1翻がつかないため、アガリやすい待ちを残す、または待ちが読まれにくいよう工夫する余地が増えます。

 83ページはメンツ候補が揃ってないところからのタンヤオのみの仕掛けなので、そもそも最初のカンから鳴かないという方も多いかもしれません。しかし場況からマンズが安く将来の安牌にもなりやすいため、手牌を狭めても手詰まりしづらいです。先切りが本当に有利とまで言えるのかは今後の研究課題ですが、場況の良し悪しを認識できていれば、手詰まりを恐れずに仕掛けられるケースが増え、結果的にアガリが増えて失点を回避することにもつながります。


 85ページはまさに打ち手本人が『読むだけで勝てる麻雀講義』講義5で取り上げられていた先切りです(戦術本レビュー第632回)。そちらの内容も御参照下さい。

現代麻雀の神ワザ

本書は日本最大のネット麻雀サイト「天鳳」における鳳南(鳳凰卓の東南戦)で、麻雀強者の牌譜を見続けてきた「鳳南研究所」による書き下ろしの麻雀戦術書です。

「強者の共通点はびっくりするほど少ない」と筆者は言います。

本書では天鳳位を始めとする強者たちの打ち筋の共通点を見出すとともに、それぞれの独自のバランス感覚(他人にはマネできない本人だけの「勝ちの型」)を明らかにすることを目指すものです。

数え切れないほどの牌譜を見てきたからこそ分かる、異彩を放つ一打とその背景にある麻雀理論。

本書で「現代麻雀の神ワザ」を体感していただき、みなさんの「麻雀の型」をさらにレベルアップさせる一助にしてください。

 
鳳南研究所
単行本:1,663円
Kindle Unlimited
 
 

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この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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