- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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第2章 分析11
「安牌を抱えるだけ」「待ちを読まれにくくするだけ」のためにテンパイ速度を落とす先切りは有力でないことが多いですが、先切りが両者を兼ね備えることは少なくないので、実戦で先きりが有力になること自体はそれほど珍しくありません。
特に鳴き手の場合はメンツをどこで作るかを選びやすいのに加え、メンゼンツモの1翻がつかないため、アガリやすい待ちを残す、または待ちが読まれにくいよう工夫する余地が増えます。
83ページはメンツ候補が揃ってないところからのタンヤオのみの仕掛けなので、そもそも最初のカンから鳴かないという方も多いかもしれません。しかし場況からマンズが安く将来の安牌にもなりやすいため、手牌を狭めても手詰まりしづらいです。先切りが本当に有利とまで言えるのかは今後の研究課題ですが、場況の良し悪しを認識できていれば、手詰まりを恐れずに仕掛けられるケースが増え、結果的にアガリが増えて失点を回避することにもつながります。
85ページはまさに打ち手本人が『読むだけで勝てる麻雀講義』講義5で取り上げられていた先切りです(戦術本レビュー第632回)。そちらの内容も御参照下さい。
現代麻雀の神ワザ
本書は日本最大のネット麻雀サイト「天鳳」における鳳南(鳳凰卓の東南戦)で、麻雀強者の牌譜を見続けてきた「鳳南研究所」による書き下ろしの麻雀戦術書です。
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