- 『ネマタの戦術本レビュー』は、麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者・ネマタさんによる戦術本レビューです。
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当レビューは書籍の内容に関するネマタ氏が当書の回答に異論があるもの、追記事項があるものを取り上げます。姿牌、局面については書籍を購入してご確認下さい。
SYSTEM73
本書は一貫して参加率を上げることを重視していますが、あくまでそれは先手が取れそうな場合の話。参加率が低い強者は少なからずいますが、後手を引いた時の放銃率が高い打ち手に強者はいません。降りることを知っていても、降りるべき時に徹底できていない人は少なくないので、そこが大きな実力差となって顕われます。
ただし、「2枚押しの1シャンテン」とあるように、「1枚押し」なら一旦安牌を切って、テンパイしたところで改めて押すかどうか判断すればよいだけ。「1シャンテンでリーチがかかったら降り」というセオリーから押し引き判断を身につけた方は、放銃リスクを負わずにテンパイまで辿り着ける手順を確認するようにしましょう。
SYSTEM74
東1局に他家が別の他家に放銃した場合、トップ率もラス率も下がります。つまり局収支のうえでは0点ですが、トップのプラスが大きいルールならマイナス、ラスのマイナスが大きいルールならプラスになっているとも言えます。ラスのマイナスが大きいといっても極端に打ち方を変える必要はありませんが、1シャンテンでリーチがかかったら場合大半のケースで降りることになる以上、天鳳ルールならなおのこと他家の放銃にも期待して降りることになります。余裕があればベタオリする際も、(ノーチャンスを作らないなどして)他家がベタオリしやすくならないようにすることも考慮に入れたいところです。
SYSTEM75
麻雀にはメンゼンツモの1翻があるので、リーチに振り込んだ時とツモられた時とで、リーチ者との点差がほぼ変わらない(親ならツモられるとより点差がつく場合もある)ことが多いです。よって自分の手にアガリ目が十分あるのであれば、多少リードしていてもトップを守る為に押すべきことも多いでしょう。
しかし、元々アガリ目の薄い手であれば、たとえトップの価値が特に大きいルールだとしても押し引き判断はそう変わらないもの。他家にトップの価値を過大評価して押し過ぎる人がいれば、ツモられて失点する頻度も減るのでなおのこと降り有利になります。
SYSTEM76
この手牌、仮にが通ってメンツができて1シャンテンになったところで、無スジを押せるだけの手になりません。よってこの時点で現物を抜いてベタオリします。メンツを崩してまでベタオリすることが「恥ずかしい」と思う気持ちは分からなくもないですが、麻雀で評価されるのは結果だけ。加点が無理なら、ただ最大限に失点を回避するのみです。
SYSTEM77
現物が複数あれば降りる手牌で現物が1枚しか無い場合は、押す牌が都合よく通り、アガリに1手近づいた手牌になった場合を考えます。もし1手進みさえすれば明確に押し有利になるのであれば、現物を抜かずに押してよいでしょう。
また、押す牌が2番目に安全、または押すことで通れば安牌を増やせる場合は、1手進めば現物を抜かずに押す選択が多少残る程度でも押してよいとみます。押した結果放銃したとしても、現物を抜いて次巡以降安牌が増えなければ結局放銃を回避できないためです。
しかし、そのようなケースはそれほど多くないですし、元々押しづらい手である以上、最初から現物を抜いてもさほど損にはなりません。現物が1枚しか無くても降りるべき時に降りられる方がずっと大事です。将来の恐怖よりもまず、現状を正しく把握することに努めましょう。
SYSTEM78
この時点で他家が待ちのダマでテンパイしているかもしれませんが、仮にそうだとしても現状安牌がしかないので、から切っても放銃を回避できないことが多いです。共通安牌が少ないうちは、他家が押しているところをみて将来危険になりやすい牌を先切り。十分降りきれる場合は、他家の現物待ちダマを警戒して共通安牌を切るようにします。
麻雀勝ち確システム
1巡でも早く敵を押さえつけ自由に打たすな!!システムだけで天鳳最速十段、2年連続関東最強位の山越貴広さん(@yamakoshitenhou)によるプロが書けない異端の戦術!!
限りなくシンプルに、すぐに取り入れられる戦術集。
史上初「1ページ1戦術」構成!
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システムとして取り入れやすい手軽さを最優先してます。
著者の麻雀の中心であるリーチから始まり、今まで皆さんがあまり使ったことのないであろう戦術、また麻雀を打つ上で大事な「メンタル」についても。フリー、大会、天鳳、どのフィールドでも必ず成績は上がり、麻雀が今よりもっともっと楽しくなることでしょう。