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ネマタの手組の達人 第13回

ネマタの手組の達人 第13回

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今回の手牌は「23222」2と表されるので2シャンテンかつメンツ候補オーバー。マンズを「2+1枚」の形にするなら打か打ですがはドラ。一方を切ると三アンコやチートイツの受けがなくなります。

これまで通り、両者を直接比較するのが難しい場合は共通の受け、をツモって1シャンテンになった場合の形を考えます。

どちらも打で1シャンテンに取れますが、そこでツモでテンパイした場合、前者でドラ表示牌のカン待ちに受けるにしろ、1翻下げてカンに受けるにしろ、のシャンポンに受けられる後者が勝ると言えます。直接の受けのみを考慮するなら、打>打でしょうか。

しかし、「2+1枚」の形は、1枚の部分を浮き牌とみなすこともできます。を残して先にを引くようなら、より優秀な手牌に変化します。この変化をどう評価するかがまた難しいところですが、「序盤なので変化が見込みやすく、ドラを引っ張る放銃リスクも現状気にするほどではない、直接の受けで大差がついているわけではない」ことを踏まえると、打にやや分がありそうです。

第3の選択、打は一旦メンツ候補オーバーになりますが、ツモならそこでマンズを1枚切って「2+1枚」に受けられるので、余り牌が出る受けはマンズのみ。ツモは打と互角で、打同様ツモからの変化も残せます。

このように比較が難しい場合は「ツモアガリ確率計算機」を参考に、どの要素がどの程度評価に影響するかを考えるようにしているのですが、期待値が最大になったのは打でも打でも打でもなく、何と打! リャンカン残しでもカンチャントイツ残しでもリャンメン固定でもなく、真ん中から切ってドラを浮かす第4の選択が候補に上がりました。ドラツモでチートイツ1シャンテンかつトイトイ、四暗刻への変化があるので、実は最も強い受け入れを残せる選択。打同様ツモの変化も残せます。

…実は計算機で調べる前から打には気付いていて、出題者心理としては回答者が気付きにくいだけに想定解としたいと思っていました。しかし実際は「こういう選択もある」と紹介するだけに留まるだろうと思っていただけに意外な結果になりました。

他家の攻撃を想定しないので、実戦よりはやや打点寄りの選択が有力になりやすいという側面はありますが、「のシャンポン待ちが残った場合比較的アガリやすい」「チートイツの単騎待ちになった場合にアガリやすい待ちを選ぶことができる」といった実戦ならではのメリットは考慮されていません。それでも打が有力という結果が出たのであれば、実戦的にも打を想定解として問題ないと判断しました。

ちなみにが無い場合は、チートイツ受けを残しつつ最大限に変化を見る落としが序盤では有力になるという結果が出ます。第3第4どころか第5の選択肢まで候補になるとは驚きですね。改めて、「打牌比較はシンプルにするが、打牌候補は広く持つ」必要性を痛感させられました。

手組の達人第14回

 ドラ

この記事のライター

ネマタ
浄土真宗本願寺派の僧侶。麻雀戦術サイト「現代麻雀技術論」の著者。
同サイトは日本麻雀ブログ大賞2009で1位に。
1984年佐賀県生まれ。
東京大学文学部中退。

著書:「勝つための現代麻雀技術論」「もっと勝つための現代麻雀技術論 実戦編

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