ⓝSuphxの天鳳十段達成を始め、麻雀界もAI関連の話で大いに盛り上がっています。麻雀もAIが人間を超える日が、すぐそこまで近づいていると言えそうです。
思えば私が定期的に麻雀を打つようになったのは、1989年。ゲームボーイと同時に発売されたソフト「役満」から。当時は麻雀を打つ相手もおらず、大学に入ってからも、暇さえあれば携帯アプリの麻雀を打っていた私。人間と打った回数より、CPUと打った回数の方がずっと多いに違いありません。昨今の麻雀AI事情については専門の方にお任せするとして、麻雀を打つCPUに関するエピソードを、今後何回か取り上げてみたいと思います。
CPU関連で特に印象に残っているのは、最も対局数をこなしたであろう、「麻雀格闘倶楽部(MFC)」でしょうか。アーケード麻雀としてはMJが競合していますが、MJは待ち時間中に対戦者が4人揃わなければCPU戦→4人揃ったらCPU戦を打ち切り(揃わなかったらその分CPUが参加するが待ち時間も長い)という仕様。よってオンラインでCPUが混ざることはあまりないのですが、MFCは待ち時間中に対戦者が1人でも現れれば、残りはCPUが参加(1人でも現れなかった時のみCPU戦が始まり、対戦者が現れ次第打ち切り。)する仕様だったので、当時はよくCPUと同卓しました。
オンライン麻雀が普及する前、CPUと対戦する麻雀と言えば、CPUの牌操作、イカサマの類が必ずといってよいほどありました。その影響もあり、「イカサマ無し」を謳っているとはいえ、本当はイカサマの類があるのではないか、特にCPUの挙動に関して、イカサマを疑う声は後を絶ちませんでした。
私がMFC関連で初めて閲覧した掲示板のサブタイトルは、「いとさん積み込みしてませんか?」。「いとさん」とはMFC1時代のCPUの名前の1つ。何故かこのCPUだけやたら強いという印象が、多くのユーザーに共有されていました(いとさんの名前の由来は、MFC製作スタッフの中に伊藤さんがいたためと思われます。久保さんと思われる「くぼーん」というCPUもいて、こちらは強くないけどとにかくウザいことで評判でした。)。
実は私、MFC1については大学入試の前日にプレイしてそれっきりで、再開するのはMFC2になってから。よってリアルタイムで当時を経験しているわけではないですが、MFC2も一般CPUの傾向に特に変化は無かったので、どうしてそのような印象が広まったかについては分かる気がします。少し長くなりそうなので、私の想像になりますが、次回から当時を振り返りつつ理由を考察してみたいと思います。