将棋の森内九段が(三麻しか遊んだことがなかったので)、「三色って何ですか?」と発言されたというエピソードを聞いて、三麻にも三色(同刻)があるじゃないかと思ったのですが、日本将棋連盟で遊ばれている三麻ははガリ(抜きドラ)扱いなのでやはり三色は無かったのでした。前回まで三色同順の話が続いたので、今回は三色同刻について取り上げてみます。
三色と言えばまず三色同順のことであるように、何かと影が薄いのが三色同刻。本来なら省略するなら「三色」ではなく、「同順」「同刻」と呼ぶべきなのかもしれませんが、私もつい三色同順を三色と呼んでしまいます。三色同刻について言及する必要がある時は「タテ三色」と呼ぶことが多いですね。
三色同順、一気通貫同様3メンツ使う役なので、2翻扱いとしているのはゲームデザインとしては妥当かもしれませんが、出現率は四暗刻より多少高い程度。ど真ん中の三色同刻に至っては、大三元より難しいかもしれません。難易度の割に安いとなると、影が薄いのもうなずけます。
大三元に対して小三元があるように、三色同刻に対して小三色同刻、通称「小タテ」を採用するルールもあります。主に北海道で採用されているローカル役で、この役を採用する時は三色同刻が3翻、小タテが2翻扱いになるそうです。
個人的には「初心者が効率の良い役作りを学びやすい」「無理にでも高い手を狙おうとする戦略が有効になると運要素がより強くなる」という理由で、難易度の割に安い手役が存在することはむしろ理に適っていて、役の点数を修正する必要性は薄いと考えます。でも小タテのような、割の合わない手役に対する補正があると嬉しい気もしますね。
自称手役派の私のちょっとした自慢は、三色同刻を1〜9まで全てアガったことがあるということ。特別狙ったつもりはありませんが、意識はしていたので狙える時は取りこぼさずにアガりを拾うことができたと思っています。最近でも雀魂の友人戦で6の三色同刻をアガりました。その2局後は7の三色同刻1シャンテンまでいったので、できればそっちもアガりたかったですね。割に合わないからこそ、うまくアガれた時に嬉しく感じてしまうのは私くらいでしょうか。