第12期雀竜位・斎藤俊プロ(日本プロ麻雀協会)によるプロ対局の寸評がスタートしました。今回は6月19日に行われた「雀王戦Aリーグ第5節」です。
雀王戦Aリーグ第5節
順位 | 氏名 | 第5節 | TOTAL |
---|---|---|---|
1 | 鈴木 達也 | 145.9 | 350.8 |
2 | 角谷 ヨウスケ | 6.9 | 263.9 |
3 | 矢島 亨 | ▲23.1 | 198.5 |
4 | 小川 裕之 | ▲4.5 | 186.2 |
5 | 金 太賢 | ▲28.2 | 168.8 |
6 | 橘 哲也 | ▲65.9 | 143.0 |
7 | 鈴木 たろう | 50.8 | 140.5 |
8 | 佐久間 弘行 | 159.2 | 63.1 |
9 | 仲林 圭 | ▲80.0 | ▲29.2 |
10 | 宮崎 和樹 | ▲90.1 | ▲59.0 |
11 | 蔵 美里 | ▲116.3 | ▲237.9 |
12 | 伊達 直樹 | ▲20.3 | ▲268.6 |
13 | 土子 貴智 | ▲73.4 | ▲272.3 |
14 | 鍛冶田 良一 | 127.3 | ▲303.2 |
15 | 阿賀 寿直 | 11.7 | ▲352.6 |
卓上のファンタジスタこと鈴木達也がこの日魅せる。結果を先に言ってしまえば全連帯で145.9 Pを叩き、トータル首位に立つことになる。
本放送で「ある」解説者は
『達也はね、山読み、手牌読みが上手いからね!ぱっと見が愚形でも山に厚ければリーチするだろうし、七対子のイーシャンテンとか牌の残し方も上手いんだよー』と偉そうなことを言った。
クイズ:達也にこんな偉そうなこと言う解説って・・・誰だ!?(正解は最後に)
東4局 ドラ
親番の達也が二枚切れのカン待ちでヤミテンに構えていたところ、
ツモ
となりノータイム切りリーチを敢行。は一枚切れではあるが場況的にはどちらも良い待ちに見える。そして当たり前のように一発目は。こんな4000オールがあっさりと決まるあたり、ファンタジスタの面目躍如である。決定戦進出、雀王奪還に期待がかかる。
放送最終局に大変興味深い一局があったので紹介する。
南4局 2本場 供託1000 ドラ
東 達也 36100
南 金 6800
西 小川 21500
北 矢島 34600
達也はノーテン宣言で終われない、また1600以上の放銃やマンガンを親かぶると必然的にトップから落ちる。矢島は和了トップで小川はハネツモでトップになる。金はハネツモで3着になり、小川からだとマンガンの直撃で3着になる。
最初のテンパイは達也。和了した時点で次局ノーテン宣言が可能なためヤミテンに構えていたところ、下のようになる。
金が七対子のテンパイとなる。捨て牌は露骨な七対子ではあるが、ツモ裏裏で着順アップなので切りリーチをかける。
既にテンパイしていた達也の一発目。
達也は金のリーチは七対子と読み切った上で、なおかつ待ちごろ、山に厚そうなを警戒して一旦を打ち回す。
同巡矢島がチーテンを取る。
次巡達也テンパイできない・・・
次々巡もテンパイできない・・・
そしてテンパイしている矢島が金の当たり牌のを掴む。当然止まらない。
終わった・・・・
と思ったら金は矢島から見逃し!
確かに矢島からの出上がりでは裏裏でも順位は変わらない。金の描いたストーリーは小川の一人ノーテンによる流局で、次局マンガン出上がり可なのでそこで勝負・・・と。
結果的には金が矢島に放銃という結果になり、矢島がトップになった。オカやウマの大きな協会ルールのリーグ戦ならではの駆け引きが凝縮されたオーラスと言えよう。
寸評始めて思ったけど、やっぱり見ごたえありますよ。拾いたい局が多くて多くて。皆様も是非見てみてください!
≪クイズの答え≫
そんなこと言う人は⇒⇒⇒【斎藤俊】でしたー!
てへ(*‘ω‘ *) もちろん発言に悪意はありません!
本当に本当にいつもすみません!
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日本プロ麻雀協会の最高峰リーグ、雀王戦Aリーグ。全10節・40半荘を戦い、成績上位3名が現雀王・木原浩一への挑戦権を得る。19日には第5節の模様がスリアロチャンネルで生放送された。斎藤俊プロは3~5回戦を解説した。
【対局者】
鈴木達也 矢島亨 小川裕之 金太賢 宮崎和樹
※5人打ち。各回1人抜け番で5回戦。
【解説】
木原浩一(現雀王) 武中進 斎藤俊